マネジメントに必要なのは「厳しさ」か「優しさ」か 部下の「個」の尊重と目標達成を両立させる手法

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自分が理想とするように部下が動いてくれない。指示待ちになっている。そのため成果が上がらない。

理由はいろいろあるのでしょうが、私は多くのコンサル事例から、マネジャーとメンバーとの「視界が異なっている」ことがパフォーマンスの向上を妨げている、と考えるようになりました。

視界が異なっているのはなぜかというと、マネジャーとメンバーとでは与えられている役割が違い、入ってくる情報の質・量が違うからです。もちろん経験や能力にも違いがあります。だから、同じものを見ているはずなのに、「どう見えるか」が違っている。それにもかかわらず、そのことを意識しているマネジャーは少なく、結果として指示やフィードバックがうまく伝わらない。

「なぜ言われたことができないんだ」「ちゃんとフィードバックしているのに、なぜ改善できないんだ」。マネジャーがそのように感じることは理解できます。

ただ、そのとき、メンバーはどう感じているでしょうか。

「どうせ考えてもわからないんだから、言われたことだけやろう。そのほうが安全だしラクだから」。このように考えて、自立から遠ざかり、指示待ちになってしまう。

さかのぼってみれば、問題が生まれるのは「視界が異なっている」から。

では、視界を合わせるにはどうすればいいか。それが「伴走するマネジメント」のスタート地点であり、メンバーが自立し、成長することの第一歩になります。

厳しさと優しさを使い分ける

今、企業のマネジメントは「厳しさ」と「優しさ」の両極で揺れています。

「働き方改革」によって、マネジャーには部下の「個」を尊重しなければならない、というプレッシャーがかかっています。

過重労働を避け、メンタルの状態にも気を配る。なおかつ、業務における能力向上をサポートしなければならない。多くがプレーイング・マネジャーでもありますから、自分の数字を追いながら、このようなフォローをしなければならない。マネジャーが置かれた状況は、なかなか難しいものです。

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