変人だらけの"伸びる"会社は、こう作る! 「1+1=2」を、経営が社員に保証せよ

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「私が大学の機械工学科に入ったのは、『鉄腕アトム』世代で、いつかアトムをつくりたいと思っていたからです。当時ロボットをまるごと開発できる会社はなく、せいぜいパーツの研究でした。ですが、私は一部だけでなくて、アトムをまるごとつくりたいと思っていたのです」

周囲を見渡してもそんな環境や会社が存在しない時代、米田さんはJT社員という道を選び、長くキャリアを積む中で、自分の志をどのように実現してきたのだろうか。

「アトムを作りたい」の、本質は何か

「今思えば、私はJTでずっとアトムをつくることに取り組んできたのかもしれません。決していつも異動が希望通りになったわけではありませんが、たとえば採用でパーツの調達をし、工場で手足をつくり、経営企画や事業企画で頭脳をつくり、今いるR&Dで心臓をつくり。自分はJTというアトムをつくってきたように思います」

会社でやらなければならないことと、自分のやりたいことを重ね合わせることができたとき、会社と自分の双方に納得がいくキャリアを描くことができるのかもしれない。

「夢は必要です。ただし、たとえばJTに入り、新しいたばこをつくって『これがアトムです』と言うのは、会社に迎合しすぎ。逆に、『JTでロボット事業を起こす』のは、無茶というものです。そうしたとき、『アトムをつくりたいと思う本質は何か』と考えると、それを実現できる方法が見つかるはずです。会社と個人が歩み寄ることが大切だと思うのです」

川下 和彦 クリエイティブディレクター/習慣化エバンジェリスト

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かわした かずひこ / Kazuhiko Kawasita

2000年、慶應義塾大学大学院修士課程終了後、総合広告会社に入社。マーケティング、PR、広告制作など、多岐にわたるクリエイティブ業務を経験。2017年春より、新しい事業を創造し、成長させることを標榜するスタートアップ・スタジオに兼務出向。広告クリエイティブに留まらず、イノベーション創出に取り組んでいる。著書に『コネ持ち父さん コネなし父さん』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)、『ざんねんな努力』(アスコム)などがある。(撮影:原貴彦)

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