会社は巨大モビルスーツ!どう乗りこなす?

なぜ今、大組織に「変人」が必要なのか

 「起業」という言葉は、起業家のためだけにあるものではない。「業(なりわい=仕事)を起こすこと」は、組織の中でもできる。いやそれどころか、新しいビジネスを生み出さなければならない組織人にこそ必要とされるアクションだろう。
 さあ立ち上がれ組織人。今、あなたの立場で、業は起こせる。それも、上手にやれば大規模に。本連載では、会社をはじめとする「大組織」で、“変わり者”だと思われても“変えること”に挑み、新たな仕事をつくり出す「組織内変人」を紹介する。
巨大モビルスーツを乗りこなせるようになる方法とは?(写真:Christopher Jue / アフロ)

「辞めなきゃやりたいことができない」のウソ

「会社のような所属組織ではやりたいことができない」。そう言って組織を去っていく者は後を絶たないが、本当にできないのだろうか。確かに、まっクロクロの “漆黒企業”にでも入ってしまったなら話は別だ。しかし、ストレスを溜めている人たちの声を聞けば、自分自身の「勤力(きんりょく)」が不足していたために、組織に不自由を感じているというケースも少なくない。

では、ここで言う勤力とはいったい何か? お察しの通り、「筋力」にかけた造語であり、私が自著『勤力を鍛えるトレーニング』(略して『勤トレ』)で「仕事ができる力」と定義している能力のことである。

ここで自由と勤力の関係について、もう少しわかりやすく説明しよう。たとえば、40キログラムのダンベルしか持てない筋力の人が、50キログラムを持とうとすると苦しいし、思うようにいかない。しかし、筋力がつくに従い、人は50キロでも楽々と持ち上げられるようになる。

ビジネスもこれと同じ。難度40の仕事しかできない勤力の人が難度50の仕事を与えられると、不自由で苦しく感じるものだ。実際まだ40の勤力しかないのに、100の勤力が必要な仕事をさせてもらえずに「ムキーッ!」となったことはないだろうか。しかし、始めから難度100の仕事ができる勤力があれば、わざわざ一回会社に入って辞めるようなコースを歩まず、最初から起業すればいいという話。

実際に勤力が伴っていないのに、組織を逃げ出し、いかにも仕事ができそうな肩書きを付けるのは、“セルフブランディング”ではなく、上辺だけを華やかに飾る“セルフコーティング”であると私は思う。最初は人の目を欺くことができても、メッキが剥がれた瞬間、不自由に逆戻りだ。

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