34歳女性、「今の会社に残るか、転職すべきか」 状況把握し、自分を知ることから始めよう

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いい大学に入り、いい会社に入っても、一生安泰の保証はない。これからの時代は、社会に出た後にどんな努力をするかで将来が決まる。この連載では、「学歴なし、コネなし、カネなし」で世の中を渡り歩いてきた安井元康・経営共創基盤(IGPI)プリンシパルが、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談に、本当に役立つ実践的なアドバイスをしていく。

※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

前回の質問  新卒入社の数年間をどう過ごすべきですか

前々回の質問 「激務で体を壊し退職」、面接で言ってOKか

【キャリア相談 Vol.24】 キャリアアップしたいが、転職をすべきでしょうか
 100人程度の機械メーカーで営業事務をしている34歳です。中堅大学を卒業しましたが、当時は就職活動に熱意を持つことができず、そのまま飲食・販売業などでフリーターをしておりました。
 4年前に現在の会社に正社員として雇ってもらうことができました。しかし、仕事内容に物足りなさを感じています。というのも、現在の事務職はお茶くみやデータ入力などといった簡単な庶務がメインで、会社の業務には直接かかわることができないからです。
 それでも少しずつ仕事の範囲も内容も広げ、簡単な見積もり作成などを任せられるようにはなってきましたが、一般職では任される仕事の質に限界を感じます。
キャリアアップしたいが……
(写真:cba / Imasia)
 私はこれからもキャリアアップをしていきたいのですが、今の会社には総合職転換制度はありません。  
 我慢して今の会社で実績を作るべきでしょうか。それとも転職するべきでしょうか。
 今の会社で実績を作る場合、一般職から職務を広げるためのアプローチはどうすればよいのか、また転職する場合、上記のような業務内容でどのようにアピールするべきでしょうか。自身の年齢を考えたいへん焦っております。アドバイスをいただけましたら幸いです。
 sakura

 

本当にチャンスがないのかを確認するべき

なるほど、従業員数が100人規模の会社で、一般職制度を現在も採用されているのですね。まずは現実的な選択肢を見極めるという行動からスタートするべきかと思われます。

現在、一般職としての仕事の範囲に限界を感じ、なおかつ総合職への転換制度もないとのことですが、同じような状況の会社でも、制度そのものはないとしても一般職から総合職、または派遣から社員へと変わる方は、昨今の人手不足や一部業務の内製化の動きも相まって、実はそれなりにいたりもするものです。現在の会社に「残る/残らない」の選択肢がどうであれ、まずはそういったチャンスが本当にないのかを確認されるのがいいでしょう。

そのうえで、本当にチャンスがないのだとしたら、それは硬直的な制度の問題なのか、それともSAKURAさんに足りない何かがあるのか、そういった会話を会社側とすることをお勧めします。今後の現実的な選択肢の検討に役に立つと思います。

実は会社サイドからすると、まったく仕事ぶりのわからない誰かを採用するよりも、仕事ぶりをわかっている方の雇用の形態を変えるというほうが、採用に伴う不確実性を排除したり、採用にかかるコストを最小化するなどという意味においても、よかったりするものです。したがって、明示的にそのような制度をうたわずとも、ケースバイケースで判断する、という会社も多くあるわけです。

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