いい大学に入り、いい会社に入っても、一生安泰の保証はない。これからの時代は、社会に出た後にどんな努力をするかで将来が決まる。この連載では、「学歴なし、コネなし、カネなし」で世の中を渡り歩いてきた安井元康・経営共創基盤(IGPI)プリンシパルが、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談に、本当に役立つ実践的なアドバイスをしていく。
※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。
新卒時に一生モノの仕事が見つかるのは奇蹟
教員と言えば……私は某都立高校だったのですが、某教員の方が1カ月に1回は授業中になぜか「俺の息子は××大学(有名私立大学)で、将来も明るく、うんぬん」とのたまうので、以来、××大学出身とか聞くと、それだけでなんかいけ好かないヤツなんじゃないか、と警戒していた時期がありました(すいません、単なるヒガミでした、ハイ)。
まじめに回答しますと、現在の仕事よりもご自身でぜひやってみたいし、ご自身が成長する場としてよりふさわしい仕事があるのなら、早く動くべきです。その際、悶々と悩む期間は短ければ短いほど長期的なダメージは小さいと思います。
最近は第二新卒採用も盛り上がっていますし、正直、学生時代の限られた情報と経験を基にした就職活動で、一生モノの仕事が見つかるほうが奇跡だと個人的には思っています。
また、Sさんのケースでは、単に嫌になってやめるわけではなく、現在の業務を通じた新たな発見や経験に基づいて、より自分に合った仕事に挑戦したい、ということですよね。ネガティブな理由では決してありませんので、面接のときには理由を含めて堂々と説明することが可能だと思います。
ただし、新卒から教員になるという一般的なパスをたどる多くの人と比べると、当然、スタート時点では遅れているという客観的な事実は変わりませんので、それ相当の努力と工夫が求められるのは覚悟してください。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら