また、「通信制大学で」と記載されており、その間に生活費はどうやって稼ぐのか、そして教員と言っても対象が高校なのかなどの詳細はわかりませんが、最短で試験に合格し、新たなキャリアをスタートさせるという覚悟も、通常以上に求められるでしょう。
「1年間」で退職をするダメージを気にされていますが、重要なのは1年間という期間ではなく、その間にSさんがどういった経験を積んでこられたかがより重要です。
私事ですが、私も最初の会社を1年程度で転職しています。詳細は省きますが、要は転職後の場所のほうが自分自身が成長できるチャンスが多いと確信したことと、1年程度とはいえ、学んだことは非常に多かったと認識していたのが主な理由です。
また、経験こそは1年間でしたが、その間に同じような規模やステージのベンチャー(最初の会社も転職先も共に規模の小さなベンチャーでした)であれば、それなりに通用するであろう経験、たとえば計画策定や投資管理、予実管理といった経験を、経営者と共に非常に濃い密度と圧倒的な時間を投入してやってきましたので、同じ時期に就職した大概の人たちよりも、いい経験とスキルを獲得できたと感じていました。
より正確に言うと、仕事の開始時期は通常の人よりも半年遅かったのですが、それでも十分、追い越した感はありました。
何年在籍したかではなく、何を成し遂げたか
ここで重要なのは、私自身が次の「仕事の場」を見据えて、どんなスキルや経験であれば、ほかの会社でも通用しうるかと考え、つねに自分自身で創意工夫をしつつ、仕事を一つひとつ自分のものにしていった。つまり受け身の姿勢ではなく、積極的に「使える」経験を積んでいったわけです。
この例に限らず、同期入社でも社内での評価が極端に変わってくるケースがあります。同じ勤務期間とはいえ、本人たちがどうその期間を過ごしたかによるのです。「何年在籍をしたか」ではなく、「何をその間に成し遂げたか」、そして「その経験やスキルはどのように次の仕事に生かせるか」が重要なのです。
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