いい大学に入り、いい会社に入っても、一生安泰の保証はない。これからの時代は、社会に出た後にどんな努力をするかで将来が決まる。この連載では、「学歴なし、コネなし、カネなし」で世の中を渡り歩いてきた安井元康・経営共創基盤(IGPI)プリンシパルが、悩めるビジネスパーソンからのキャリア相談に、本当に役立つ実践的なアドバイスをしていく。
※安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。
前回の質問 34歳女性、「今の会社に残るか、転職すべきか」
前々回の質問 新卒入社の数年間をどう過ごすべきですか
過度に落ち込む必要はない
「働く覚悟や意識、目的を持て」というのは、言うほうからすると誰が聞いてももっともらしく聞こえるので、言いやすい言葉ですね。具体的にどういった、という事を聞けなかったという事でしょうから、オジサンも大した目的なんかを持っていないのだと思いますので、そう言われたからといって過度に落ち込む必要はありません。
私もかつて、「君、日経の『私の履歴書』は読んでるかね? なにぃ、読んでなぁい?? これだから若いのはぁ。あれだけはきちんと読みなさい。役に立つから」というオジサンにやたらと会いましたが、具体的にそういった個々のオジサンが目立った活躍や特出した実績を出しているわけでもなく、読んだことの効用が不明な方ばかりでした。「起業家の話は役に立つ」と言いながらご自身は起業のキの字もないわけですから、読んで行動しない限りにおいては読んでも読まなくても一緒だと思ったものです。
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