ダメ上司ほど「報連相しない新人」に悩まされる訳 新入社員を迎えるなら知っておきたい「法則」

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上司や先輩への報告、連絡、相談。まず新人がコミュニケーションとして求められる基本中の基本です。昭和。平成。令和。時代は変わりましたが、これだけは変わらない普遍的なものでしょう。

新入社員の不適切な「報・連・相」にガックリきたとしても、正しい指導をしておかないと、いつまで経っても適切なコミュニケーションができる人材に育ちません

では、先の例はどのように訂正してあげればいいのでしょうか。

ビジネスにおけるコミュニケーションでは、数字の活用が求められます。できるだけ数字を盛り込んだ返答を考えてみましょう。

「資料作成をおよそ5時間やりました。A案件の資料は進捗率50%、B案件の資料は90%です。A案件は2日後、B案件は明日の午前中に完了予定です」

いかがでしょうか。「ガッツリやりました」よりもグッと良くなったとわかると思います。

しかし、この報告スタイルで「OK」と指導してしまうと、とにかく数字をたくさん用意し、それを羅列した内容で話すことが良いと勘違いしてしまうかもしれません。

「報・連・相」とは数字を伝える営みではありません。数字で伝える営みなのです。

ポイントは「情報→数字→情報」

そこで、即戦力に育成するためにもうワンステップ進めます。具体的には、「情報→数字→情報」の順で報告、連絡、相談をするよう指導してください。

私はこの「報・連・相」の方法を、情報で数字をサンドイッチ状態にする、「サンドイッチの法則」と表現しています。

詳しく説明します。まず、最初の「情報」では相手へのメッセージや結論のようなものを端的に述べます。いわゆる結論ファーストの考え方です。

しかし単に結論だけ述べて終わってしまうと、相手は「なんで?」「本当に?」「具体的には?」という疑問が生じます。ビジネスシーンではその疑問を解消するためにはたいてい具体的な数字が求められるものです。

そして最後に、補足や余談、あるいは相談事項などを述べるようにします。

次ページ完璧な「報・連・相」の例
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