ケース問題がいくら解けても「即戦力」になれない残酷な理由 あなたのその対策、コンサル実務では「50点」です

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思考力
「本物の思考力を手に入れるヒント」を解説します(写真:kyokyo/PIXTA)
なぜ、新人コンサルタントは急速に「問題解決力」を高められるのか。
それは、彼らが特別だからではありません。答えは、コンサルティングファーム特有の新人育成、すなわち「オン・ザ・ジョブトレーニング」の仕組みにあります。
そこでは、上司は決して「正解」を教えません。代わりに「君ならどう考える?」と問いかけ、「自分なりに考えた検討の手順・内容」に対してフィードバックを与え、思考を深掘りさせます。この、極めて負荷の高い「能動的な思考」の繰り返しこそが、彼らの思考力を飛躍的に高めるのです。
この、門外不出とも言える“思考のジム”を紙上で再現するのが、書籍『コンサルが1年目に叩き込まれる 問題解決思考問題』です。
この記事では、そのOJTの入り口として、本物の思考力を手に入れるヒントを解説します。

ケース問題は「問題解決力」を高めるか

こんにちは。コンサルタントの白木湊です。さっそくですが、皆さんは「ケース問題」という言葉をご存じでしょうか。

コンサルが1年目に叩き込まれる 問題解決思考問題
『コンサルが1年目に叩き込まれる 問題解決思考問題』(東洋経済新報社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

これは主に、近年就職・転職市場で人気が高まっている経営コンサルティング業界の採用選考で出題される、特殊な試験のことです。

たとえば、「とある旅行代理店A社の成長戦略を考えてください」といった、実際のビジネス課題を模した問いが投げかけられます。

そして、候補者は30~45分という短い時間で、自分なりの解決策とその思考プロセスを説明することを求められます。

この試験は、問題解決のための思考力を測る方法として、長年コンサルティング業界で有用であると考えられてきました。

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