丁寧なつもりで失礼!この英語に気をつけろ 中学校の教科書で習ったあの表現が危ない

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pleaseは元の文をさらに丁寧にする働きがありますが、命令文に付けても、しょせん命令文には変わりがないのです。Please come here.と言うと、「こっちに来てください」ではなく、「ちょっと来なさい」「こっちにおいで」「来てちょうだい」と上から言っているように聞こえます

ビジネスで依頼をするときには、軽めなお願いであればCan you ~?、かしこまってお願いするときはCould you ~? を使いましょう

[Can/Could] you ~? と一緒にpleaseを用いるのはOKです。pleaseは動詞の前に置いても、文末に置いてもよいでしょう。

さらにフォーマルにお願いするならI was wondering if you could ~を使いましょう。

Can you come here, please? 「こっちに来てもらっていい?」
Could you please come here? 「こちらに来ていただいてもよろしいですか?」
I was wondering if you could come to our office. 「弊社までお越しいただけませんでしょうか」

でも、ビジネスでは絶対に「please+命令文」を使ってはいけませんということではありません。「please+命令文」を使う状況もありますので覚えておきましょう。それは、こちらが何かを申し出るときや、上司が指示を出すときなどです。

Please make two copies. 「(部下に向かって)2部コピー頼むよ」
Please have a seat. 「どうぞお掛けください」
Please feel free to contact me. 「どうぞお気軽にご連絡ください」

これらは依頼ではありませんので、混同しないようにしてください。申し出やお勧めのときには、[Can/Could] you ~? は通常使いません。訪問されたお客さまに向かって、Could you have a seat? と言ったら、お勧めしているのではなく、「座っていただいてもよろしいですか?」とお願いしている感じになってしまいます。

もちろん、状況的に座ることをお願いする場合、例えば「会議が始まるので座ってください」とお願いするときなどであれば、[Can/Could] you have a seat? と言うことはできます。

依頼をしているのか、勧めているのかで、この2つを使い分けるようにしましょう。

派遣のプリンセス

筆者が担当する企業での英語研修では、同じ部署の方が何人かひとつのクラスに入ることがあります。あえて、こちらからは役職や先輩・後輩の関係などは聞かないのですが、やりとりを見ているとだいたいの察しが付くものです。しかし、中には意外なケースも。

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