事故率が激減したタクシー会社が社員に"した事" 好感度UPも狙える「プライミング効果」を解説

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テレビを観ていて急に「寄せ鍋が食べたくなった」「かき氷が欲しくなった」「ビールが飲みたくなった」――などの経験は、誰にでもあるはずです。

おそらく、吹雪のなか凍えそうに歩く人の姿や、あるいは夏の日照りの下で汗だくで働く人の姿――といったテレビの映像と関連して起きてきた現象でしょう。先行する刺激「吹雪で凍えそうな状況(プライマー)」が、後続する刺激「熱々の寄せ鍋を食べたい(ターゲット)」を生み出した認知バイアスです。

この効果を利用して、安全運転の向上を図ったタクシー会社の事例もあります。毎週1回程度、悲惨な交通事故映像を乗車前のドライバーに見せていたところ、事故率が激減したというのです。

霊験あらたかな効能といえるでしょう。

福神漬けを食べてカレーが食べたくなった男性
(イラスト図版:山崎平太/ヘイタデザイン)

「すごい人」と思われるテク

ここはもう、「すごい人」と思われるようになるための「プライミング効果」の使い方も、併せて覚えておいてほしいところです。

職場の上司からレポートを依頼される時、「いつまでに仕上げればよろしいでしょうか?」などと、締め切りだけを尋ねて仕事にかかる人は多いものです。しかし、これでは依頼の受け方からして不適切です。

「何か留意点などありますでしょうか?」とあえて上司に尋ね、上司から「そうだね、前年比との比較がよくわかるようにしてほしいな」などの指摘をもらっておくことが大事です。上司の記憶にも、その指摘が刻まれるからです。

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