「受験に落ちた子」に親がやってはいけない3行動 結果で評価するのではなく、成長を認めること

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親はどうしても、結果で見がちです。「これだけお金をかけたのだから」「これだけ自分(親)の時間を犠牲にして子どもに尽くしてきたのだから」という理由のもと、結果というリターンが得られないと納得できないと思ってしまうのです。

すると子どもに発破をかけたり、強制的にやらせたり、怒ったり、怒鳴ったり、塾をやめさせると脅すなど感情的になることもあります。中学受験する相当数の家庭が、親が怒って子どものテキストをゴミ箱に捨てたことがあると答えたデータを見て驚いたことがあります。これはどう考えても、正常とは思えません。

大切なのは子どもの成長を認めること

しかし、このようなプロセスを経て、希望する学校に合格することもあります。すると、過去のやり方が報われたことで、親はそのプロセスは正しいと判断し、今後もその方法をやれば成功すると考えてしまうことがあります。その結果、それが成功原則として定着し、子どもが中学に進学した後もその方法を取りかねません。

「子どもを結果で評価するのではなく、成長を認めること」をぜひ実行してみてください。

さて、ここからが具体的な対応方法になります。

子どもの成長を認めることができたら、次の3つを徐々に“やめて”ください。

(1)いつまでも親が何でもやってあげる

(2)親が何でも判断する

(3)指示・命令・脅迫・説得する

この3つをやっていると、子どもはいつまでも自立せず、親のイライラは減るどころかますます増えていきます。これらをやめて、子どもが活躍できる場を作ってあげてください。

ではこの3つについて説明していきます。

【やめること その1】 いつまでも親が何でもやってあげる

子どもがまだ自分で何もできない頃は親がすべてのことをやってあげます。しかし、子どもは日々成長し、自分でできることが次々と増えていきます。それにもかかわらず、親は「私がやってあげないと子どもは自分でやらないから」という理由でやり続けることがあります。

親がやればやるほど、子どもは自分でやらなくなります。これからお子さんは中学生になります。大切なことは、やってあげることではなく、やり方を教えてあげることです。子どもが自分でできる方法を教え、自分でできる領域を増やしていきます。

しかし、まだ自分一人では難しいということがあるかもしれません。そのときはやってあげるのではなく、サポートします。

勉強で例えると、生徒が問題が解けないからといって、先生が解説して全部解いていくことはしません。サポートとは、まずヒントを言い、自力でできるように促すことをいいます。それでもまだ無理ということであれば、そこでようやく教えることをします。始めから解説をしていたら生徒はいつまでも育ちません。これと同じことが子育てで起こるわけです。いつまでも親が何でもやってあげることは避け、勉強面、生活面にわたり、徐々に子どもが自立できるように移行させてください。

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