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ライフ #井手隊長のラーメン見聞録

半チャンラーメンが「消滅」していく"切ない理由" 町中華メニューが以前より簡単に提供できぬ背景

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  • 井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン
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まず、ラーメンの「1000円の壁」問題が想像以上に進展した。ラーメン単品で1000円で提供することが難しい中、半チャーハンをセットで出すというのはまったく現実的ではない。

半チャンラーメンは持ち物件で、家族経営で運営していてランニングコストの高くない老舗の町中華だからこそ、提供できるメニューなのである。

「たいよう軒」はラーメン500円、ラーメン&半チャーハンは750円(筆者撮影)

「たいよう軒」のラーメン&半チャーハンはなんと750円。

今この価格帯で半チャンラーメンを提供できるお店がどれだけあるだろうか。ラーメン単品でも750円で出すのは難しいのではないだろうか。

薄れる「家業」という考え方と「後継者問題」

町中華においては、「後継者問題」がネット上で指摘されることがよくある。しかし、筆者はこれについては、現実は少し違っていると感じる。

実際は、後継者や店の存続についてははなから考えておらず、自分の代で終わりにしようとしているお店が多いのが現実である。「家業」という考え方は薄れてきており、弟子でも入れない限り承継はない。だが、家族や親戚でない人を雇用すれば賃金問題が発生し、値上げせざるをえなくなる。

つまり、町中華の後継者問題は、「1000円の壁」問題とセットなのである。

町中華とともに姿を消しつつある「半チャンラーメン」。後継者のいない老舗は本当にいつなくなるかわからない。食べたいと思ったらすぐ、迷わず足を運ぶようにしたい。

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