コロナ後に店舗数が急減のドミノ・ピザ。再攻勢を期すおひとり様向け“弁当”の実態と、「2秒にもこだわる」カイゼンの実態

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ドミノピザ
おひとり様向けの約15cmのピザとサイドメニューのセット「ピザBENTO」(筆者撮影)
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ライター・編集者の笹間聖子さんが、誰もが知る外食チェーンの動向や新メニューの裏側を探る連載。第12回は、「おひとり様」向け商品「ピザBENTO」開発の裏側から見えた、ドミノ・ピザの強さと復活への道に迫ります。

「2秒短くなったな」

ある日、ドミノ・ピザ(以下、ドミノ)で、新商品のオペレーション短縮についての議論が交わされていた。「ピザボックスの組み立てが2秒短くなった」ことが話題に上っている。

たかが2秒。そう思うかもしれない。しかし、この秒単位での追求こそが、ドミノを業界トップに押し上げ、コロナ禍のデリバリー特需後に訪れた危機からの再起の原動力となっている。

800万食売れる「おひとり様」ピザ

その新商品の名前は、「ピザBENTO」。2023年2月に「マイドミノ」という名前で登場してから2025年1月までで、800万食を売り上げている大ヒット商品である。

しかもこの快進撃は、コロナ禍の特需が終わり、ドミノが業界再編の荒波に直面している最中でのことだ。

2025年2月、同社は1000店舗以上ある店舗の約2割にあたる172店舗の閉店を発表。宅配市場が正常化する中での苦渋の決断だった。しかし、ピザBENTOは売れ続け、同社復活の切り札の1つとなっている。

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