初詣はお寺と神社どっち?意外に知らないマナー 初詣の歴史の振り返り、お参りの正しい仕方も
複数の寺社に初詣に参られる方もあると思いますが、行った先の神様同士の間に確執を生んでしまい、よくないのでは?と疑問をもたれている方もいるのではないでしょうか。
大丈夫です。八百万の神というようにたくさんの神仏が存在し、その神仏は協力しあってわれわれを見守ってくださっていますから、気を悪くされることはありません。
例えば、1つの神社の中に、いくつかの末社があったり、七福神巡り、八十八か所巡りなど何か所もの神仏に願いをかける祈願法があるように、複数の寺社へお参りすることは、問題ありません。
初詣の正しいマナー
大事なのは、それよりも、お参りの仕方でしょう。偉大な力を備えた神仏でも、すべての人の願いをかなえるのは無理というもの。せっかく参られるのなら神仏に願いが届くようにしたいですよね、初詣の正しいマナーについてお話ししましょう。
まず神社へのお参りの仕方を考えてみましょう。神社は鳥居があるところからが、神様がおられる場ですので、鳥居の前で一礼し、くぐったら心を落ち着け、自己紹介をしながら、参道の真ん中を避けて歩きます。真ん中は神様が通られるからです。
水と柄杓が置いてある場(御手洗・ミタラシ)で、柄杓に水を汲み口と手を清めます、身体を清めるためです。こうして心と身体を清らかな状態にして拝殿の前に立ちます。そしてお賽銭を入れて、鈴を鳴らします。神様に存在を知らせるのです。
その後に拝礼を行いますが、作法は二礼二拍で祈願、最後に一礼です。まず神様に2回礼をします。この時には頭を90度まで下げます。人間同士の挨拶は45度までですが、神様は人を越えた存在なので90度まで頭を下げます、正確には礼ではなく拝と呼びます。2回行うのは、通常の挨拶とさらに神様への挨拶として行うという意味です。
その後二拍、つまりパンパンと2回手を叩きます。これは穢れを払うため、そして神様をお呼びするためです。そして願い事を述べます。最後にこの機会をいただいたことへのお礼の気持ちでもう一度一礼して、拝礼は終了です(神社によって作法は異なることがあります)。
お寺の場合も、一礼して山門をくぐり手や口を清め拝殿に向かいますが、大きく違うところは、神社のように手を叩かず、ただ静かに一度手を合わせて合掌するという点です。
合掌するのは仏さまと1つになるためです。神社の神様は大自然や衣食住を司る神々が多く、その神々と一体になるという概念はなく、穢れを払って向き合うのです。そのために、礼を複数回行い、さらに柏手を複数回鳴らすのです。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら