「半導体製造装置」日本メーカー圧倒的に強い理由 日本の半導体メーカー凋落の影響はなかった

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生成AI関連で、チップレットや次世代パッケージ技術を要する半導体の需要が伸びていることも、半導体メーカー各社の開発意欲を刺激する一因となっている。

実際、すでに一部で製造装置メーカーの業績に、後工程関連の受注が反映され始めている。東京エレクトロンは、高密度実装向けにウエハーを貼り合わせる装置「ウエハーボンダー」の引き合いが増加し、2023年度に売上高が3桁億円に達するとの見通しを発表している。

ディスコも生成AI関連で先端パッケージの需要が拡大していること受けて大型投資案件を獲得し、早ければ2023年10~12月期から業績に寄与する見通しであることを明らかにした。

今後も、チップレットや先端パッケージに関連した装置・材料の需要はさらに伸びていくことが予想され、これに関連したプロセスの装置化、開発・実用化をいち早く手がけることができれば、日本企業に新たな成長のチャンスが到来するはずだ。

成長領域に「不安要因」

しかし、日本の製造装置メーカーは決して順風満帆ではない。確かに、一定の世界シェアを長年維持できてはいるものの、シェアが上昇しているわけではないからだ。為替レートの変動によって左右される部分が多分にあるものの、円安傾向が強い直近の世界シェアは30%を下回る水準となっており、かつて40%前後あったころに比べれば、シェアが低下していると捉えることもできるからだ。

この要因として、高額のEUV露光装置をオランダのASMLに独占されている、露光装置に匹敵する規模に成長したエッチング装置市場でアメリカ・ラムリサーチに首位を奪われている、ALD(原子層堆積)装置といった近年伸びてきた新市場で高いシェアを獲得できていない、といった指摘がなされており、成長領域で欧米の装置メーカーに水をあけられていると分析されている。

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