日高屋が値上げしても熱く支持される納得の理由 ちょい飲み客のニーズをつかんだ日高屋の強み

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ただ、駅前立地、ちょい飲み需要対応という日高屋の強みは、コロナ禍が去った首都圏で復活しつつある。その復活ぶりは顕著であり、客数の推移をみれば同業比での好調さがわかるだろう。

前年までの落込みが大きいからという面はあるのだが、コロナの制約がなくなれば一気にV字回復できてしまう、というのも、日高屋への底堅い支持があることの表れであると解釈できる。

値上げでもセットメニューは1000円以下を死守

コロナ後の、外食を取り巻く環境の変化も、日高屋の復活の追い風となっている。①物価上昇とやむない値上げ、②コロナ後も戻らないアルコール需要③居酒屋の店舗数減少、といった要因が、今後のさらなる成長も後押しする可能性がある。

日高屋の生ビールの看板(写真:編集部撮影)

インフレへの転換の端境期でもあり、実質賃金が18カ月連続でマイナスが続く中、消費者の財布の紐は着実に締まりつつある。そんな中でも、原材料価格の高騰が続き、外食各社もほとんどが、何らかの価格改定を実施せざるを得ず、値上げ実施と客数の低下を繰り返すという苦しい状況にある。

日高屋も値上げを実施してはいるものの、ラーメン+餃子+ビールというセットメニューは1000円以下を死守する、という考え方が受け入れられ、客数の減少を招かなかった。ちょい飲み客のニーズをつかんでいる日高屋ならではの対応であり、相対的に低価格を維持している日高屋への消費者の信頼は保たれている、ということでもあろう。

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