人工流れ星に挑む彼女が1浪東大で得た気づき 夢を追い続けた理由を岡島礼奈さんに聞く

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「高校での成績はクラスで真ん中くらいでしたが、教科によっては赤点を取ってしまうこともありました。試験の点数が悪すぎて、席の後ろに立たされて、それをほかのクラスの人に見られて大爆笑されたこともありましたね(笑)」

苦手科目の成績は振るわなかったそうですが、得意な理系科目に関しては、テレビで相対性理論の特集を見ていたように、自分の興味に対する理解を日々深めていました。

東大への進学を目指した理由

高校2年生の夏休みには、自身の道を追い求めるための転機となる出来事もありました。それが高校生を集めて理科教育をするセミナー合宿への参加でした。

「ある日高校で、『数理の翼セミナー』と書かれた張り紙を見つけました。その内容を詳しく見てみたら、そのときに話をされる方が宇宙論を専門にしておられる先生だったんです。それで『絶対に行きたい』と思って応募して、そのセミナーが開催される茨城の筑波大学まで行きました。合宿自体、とても有意義だったのですが、そこでチューターでついてくださった東大生に質問をしたことをよく覚えています。

私が『なんで東大に行ったんですか?』と質問をしたら、その方が『勉強はどこの大学でもできるんだけど、もし研究するならその中でも資金を持っているところが強い。だから東大が一番いい環境だと思った』と言ってくださったんです。私も将来宇宙のことに関する研究をしたいと思っていたので、その言葉がきっかけで十分な研究費がある東大を目指そうと思いました」

こうして岡島さんは、本格的に受験勉強を開始します。

浪人 濱井 宇宙
東京大学(撮影:梅谷秀司)

高校3年生になった岡島さんは、地元の塾であった数理研究会に通いながら、東京大学理科I類に向けて勉強を続けます。この年のセンター試験の結果は700/800点程度と、東大を目指すには悪くはない数字でした。

しかし、現役時の受験では残念ながら不合格になってしまいます。彼女は、落ちてしまった理由を「効率が悪かった」と分析しました。

「私の学校は中高一貫校ではないために、3年生になってようやく全カリキュラムが終わります。受験までの時間が限られていたのですが、その中での優先順位をうまく設定できませんでした。科目の勉強法自体も、この範囲の問題をなんとなくやっておけばいいという認識でしたし、模試の結果もC判定くらいを取れることもありましたが、多くはE判定でした」

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