非正規で働くママ、今ドキの託児事情とは? 働くためには認可外の施設が頼り

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保育施設の整備を進める上では、パートや契約など、さまざまな雇用形態で働くワーキングマザーの声も取り入れる必要がある。(写真 : ercun / PIXTA)

パートや派遣、契約、フリーランス――。こうした非正規の形を利用し、働き続けるママも多い。しかし、悩ましいのは、やはり託児先問題。認可保育所は、フルタイムの正社員でさえ入りにくいご時世だ。「週3日のパート」など、労働時間が短いと選考基準となる指数が低くなるので、さらに入所は厳しくなる。そのため、“非正規ママ”は、認可外の施設を利用して働くケースが多い。

だが、働くママが増える中、地域によっては認可外の託児先も今や争奪戦状態。非正規ママの託児事情は、どうなっているのだろうか。

認定こども園に2児を預けるママの場合

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都内某市の高校で非常勤講師として週3日働くAさん(35)は、長女(5)と次女(1)を、幼稚園型の認定こども園に通わせている。

長女が1歳の時に職場復帰が決まった。「非常勤で、競争の激しい1歳児を認可に入所させるのは難しい」(Aさん)と思い、こども園を選んだという。保育枠があり、直接申し込みができるからだ。入園前年の12月には、園長との口約束で入園が決まった。次女も昨年0歳で入園できたが、妊娠中から根回しをしておいたそうだ。

しかし、2015年4月1日から始まった「子ども・子育て支援新制度」により、こども園ではこうした「口約束」ができなくなった。働きたいママは、認可保育所と同様、自治体の「保育の必要性の認定」を受け、かつ選考に通らないと入園できなくなったのだ。

だが、Aさんの住む某市では、今年は自治体の配慮があった。保育枠を利用していた在園者が“ふるい”にかけられることはなかったという。希望者は全員、引き続き在園し、今までと変わらず子どもを預けて働くことができている。

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