そして、この首尾一貫感覚は3つの要素(感覚)からなっています。簡単にまとめると次のとおりです。
程度、把握できると思うこと
と思うこと
はすべて意味があると思うこと
つながり合う3つの感覚
首尾一貫感覚を構成する3つの感覚は、それぞれが別々にあるわけではなく、お互いを補完し合うようにつながっています。
アクシデントがあったり、つらい出来事があったりしても、「今、起きている出来事をだいたい理解できている、この先何が起きるか、ある程度予測がつく」と把握可能感をもつことができていれば、「(把握できている範囲で)なんとかなるだろう」という「処理可能感」をもつことができます。
「処理可能感」は、人脈や知力、お金、権力、地位など困難を乗り越えるための「資源」を活用することでもつことのできる感覚ですが、こうした「資源」を実際に活用することで、現状を把握したり、今後の展開を予測することができ、「把握可能感」を高めることもできます。
その一方で、「自分自身に起こる出来事はどんなことでも意味がある」という「有意味感」をもつことができれば、「この経験は、私の人生にとって大きな意味があるものになるだろう。だからなんとかしよう」といった「処理可能感」をもつことにつながります。
例えば、重要な取引先を担当することになってストレスフルな状況で働いているとしても、「取引先の要求は大変だが筋は通っている。大変でも、この取引先の担当は1年間なので、何年も続くわけではない」と、ある程度現状や今後の成り行きを把握できれば(把握可能感)、「まあなんとかなるだろう」と思えるようになり(処理可能感)、少しは心に余裕がもてます。
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