「"やりたいこと"わからない病」処方箋は"これ"だ 【つんく♂✕けんすう対談】2回目(全5回)

✎ 1〜 ✎ 6 ✎ 7 ✎ 8 ✎ 最新
拡大
縮小
音楽家、プロデューサーのつんく♂さんと、起業家、投資家として知られるけんすうさん。「人生に迷っている」人たちへエールを送る対談、第2回(全5回)(撮影:梅谷秀司)
音楽家、プロデューサーのつんく♂さん、起業家、投資家として知られるけんすうさん。
2023年9月、つんく♂さんが凡人が天才に勝つ方法 自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール、けんすうさんが物語思考 「やりたいこと」が見つからなくて悩む人のキャリア設計術をそれぞれ刊行。
お互いの著書を読んで意気投合し、「やりたいことがわからない」「人生に迷っている」人たちへエールを送る。第2回(全5回)。
*1回目:「会社員でも「プロ意識」ある人、全然ない人の大差」

「やりたいことがわからない」人が増えた理由

つんく♂:けんすうさんの本も僕の本も、アプローチは違うけど「やりたいことがわからない」とか「何をしたらいいかわからない」という人に向けたものですよね。

僕の場合は、「自分を凡人と認める」ところから始めて、けんすうさんの場合は「なりたいキャラをつくる」ところから始める。

凡人が天才に勝つ方法: 自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール
『凡人が天才に勝つ方法 自分の中の「眠れる才能」を見つけ、劇的に伸ばす45の黄金ルール』(書影をクリックすると、アマゾンのサイトにジャンプします。紙版はこちら、電子版はこちら。楽天サイトの紙版はこちら、電子版はこちら

けんすう:「やりたいことが見つからない人」って、むしろ人一倍自分に興味があると思うんです。自分の中にあるものを見つけたくて、自己分析をしているというか。

つんく♂:それって若い世代に多いんだと思うけど、僕らの時代と何が違うんだろう?

けんすう:僕は2006年に就職したんですが、当時はまだ「やりたいことをやろう」というメッセージはさほどなかったような気がします。

だから電通や三菱商事みたいな良い会社に入ることがゴールで「何がやりたいか」に悩む人はまだ少なかったんです。

でも、2010年ぐらいから「やりたいことをやらなきゃダメ」みたいなムーブメントがあって、YouTuberも出始めて「何者かにならなければいけない症候群」みたいな雰囲気が生まれた気がします。

つんく♂:終身雇用や年功序列が崩れ始めたのもありますよね。その結果、みんなが「自分探し」を始める……。

次ページなぜ、若者が大きな夢を持てなくなったのか
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事
トレンドライブラリーAD
連載一覧
連載一覧はこちら
人気の動画
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】新興国化する日本、プロの「新NISA」観
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
【田内学×後藤達也】激論!日本を底上げする「金融教育」とは
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
TSUTAYAも大量閉店、CCCに起きている地殻変動
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
【田内学×後藤達也】株高の今「怪しい経済情報」ここに注意
アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
  • シェア
会員記事アクセスランキング
  • 1時間
  • 24時間
  • 週間
  • 月間
トレンドウォッチAD
東洋経済education×ICT