週末の寝だめはNG「免疫力を下げる」3つの悪習慣 マラソンなど激しい運動は免疫にとって逆効果

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免疫力はちょっとしたことで下がりやすく、特に夏に向けて免疫力は低下するといわれているため、より注意が必要です(写真:shimi/PIXTA)
脱マスク時代になってから、インフルエンザ、ヘルパンギーナの流行など、感染症の話題が次々とのぼりましたが、このような病気、そして不調などから身を守るためには、日ごろから免疫力を下げないように心がけることが大切です。免疫力はちょっとしたことで下がりやすく、特に夏に向けて免疫力は低下するといわれているため、より注意が必要です。そこで免疫力が下がらないように気をつけたい習慣を順天堂大学医学部小林弘幸教授の著書『名医が教える 免疫力が上がる習慣』から一部・再編集して紹介します。

寝だめが時差ぼけ状態を生み出す

免疫力を下げないようにするためにも、絶対に避けたいのが、平日の睡眠不足を休日に「寝だめ」で補おうとすることです。ぐっすり眠ることで、体力が回復して体が元気になり免疫力が上がりそうですが、平日の睡眠不足を解消するために休日に寝だめする不規則な生活は「ソーシャル・ジェットラグ(社会的時差ぼけ)」という症状を招き、睡眠の質を低下させることが近年の研究でも証明されています。

ソーシャル・ジェットラグとは、「平日と休日の就寝・起床リズムのずれによって起こる心身の不調のこと」で、2006年にドイツの時間生物学者・ロネンバーグ教授らによって提唱された新しい概念です。体内時計は約24時間周期で睡眠と覚醒のリズムを刻み、そのリズムに合わせて自律神経が体のあらゆる器官をコントロールしています。

私たちが夜になると眠くなるのは、そのリズムによって眠りに誘う「メラトニン」という睡眠ホルモンが分泌されるからです。

ところが、不規則な生活で体内時計が乱れると、睡眠ホルモンがうまく分泌できなくなります。体内時計は、休日の2日間朝寝坊しただけでも30〜45分のずれが生じるといわれています。

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