スカイマーク社長が先制、羽田発着枠争奪で火花 ANAとAIRDOなどの「コードシェア」もやり玉に

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羽田空港
2019年の羽田発着枠再配分時、ANAやJALが枠を減らす中でスカイマークは1枠増を勝ち取った(撮影:尾形文繁)

国内エアラインにとって、5年に1度のビッグイベントが始まった。2024年3月から羽田国内線の発着枠の回収・再配分などのルールを決める「羽田発着枠配分基準検討小委員会」が開催されている。

搭乗者数が多く「ドル箱路線」である羽田路線の増減は、各社の経営に大きな影響を与える。委員長である東京女子大学・竹内健蔵教授をはじめ、学者をメンバーの中心とする委員会には、全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)など計6社の経営陣がオブザーバーとして参加。自社の発着枠獲得や有利な制度設計のために舌戦を繰り広げている。

4月に開催された2回目の委員会。スカイマークの洞駿(ほらはやお)社長が他社にかみついた。「スカイマークが突っかかるのはいつもと同じ。ただ洞氏の発言となると重みがある」。業界関係者はそうみる。

というのも洞氏が国交省の元官僚だからだ。1971年に運輸省(当時)に入省、2002年8月からは航空局長を務めた。その後、国土交通審議官を経て、2007年にANA常勤顧問に就任。2011年からANA副社長、2020年からスカイマーク社長を務めている。

洞社長が繰り広げた「3つの主張」

洞氏が委員会で主張した内容は以下となる。

①コロナ期間中の取り組みを評価して発着枠の回収・再配分を行うべき、②AIRDO(エアドゥ)とソラシドエアの共同持ち株会社化は合併に該当するか検証が必要、③ソラシドエア、スターフライヤー、AIRDOなどとANAによるコードシェアはその割合に応じて、発着枠を配分したものとみなすべき――という3つだ。

まず1つ目について。発着枠の見直しに当たっては発着枠の使用状況や利用者の利便向上などの取り組みを評価してきた。今回の場合、その評価期間は本来なら2019年度から2023年度となるが、コロナ禍が直撃した時期と重なる。

そのために委員やエアライン各社からは、「2024年度以降に再評価を行うべき」など延期を求める意見が相次いだ。委員会による報告書のとりまとめは夏頃の予定。発着枠の再配分は、報告書が出た後に速やかに公表されてきたが、今回は再配分の実施が延期されることもありうるわけだ。

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