21世紀の新常識、「所有のルール」はデザインできる 『Mine!(マイン)』など書評3点

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ブックレビュー『今週の3冊』

 

[Book Review 今週のラインナップ]

・『Mine(マイン)! 私たちを支配する「所有」のルール』

・『法とリヴァイアサン 行政国家を救い出す(基礎法学翻訳叢書)』

・『眠っている間に体の中で何が起こっているのか』

『Mine(マイン)! 私たちを支配する「所有」のルール』マイケル・ヘラー、ジェームズ・ザルツマン 著
『Mine(マイン)! 私たちを支配する「所有」のルール』マイケル・ヘラー、ジェームズ・ザルツマン 著/村井章子 訳(書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします)

評者・大阪大学教授 安田洋祐

リクライニングシートはどこまで自由に倒せるのか、髪の毛は売れるのに臓器を売れないのはなぜか、漁場における乱獲問題はどうすれば解決できるのか──。

法学者コンビが著した本書によると、これら一見バラバラな日常生活や社会の困りごとが、実は共通のキーワードでつながっているという。それは「所有」である。

私的所有から共有資源の管理まで「所有のルール」はデザインできる

所有といっても、「モノの所有」にとどまらないのがポイントだ。例えば、飛行機の座席というモノを所有するのは航空会社だが、フライト中に座席や前後の空間を利用する権利は乗客に与えられる。

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