「IPO検討」を発表したが、現場からは冷めた声ばかりが聞こえてくる。
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イトーヨーカ堂社長「IPOは分離ではなく独立だ」
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「井阪さんも本当はファンドの言うとおりにしたいはず」──。事情に詳しい関係者はかねてそう指摘していた。
井阪隆一社長らセブン&アイ・ホールディングス経営陣は昨年、大株主(当時)である米投資ファンド、バリューアクト・キャピタル(VAC)から、祖業であるイトーヨーカ堂などを分離するよう求められていた。「井阪さんは自身も詳しく、成長領域であるコンビニに特化したいのが本音だろう。ただ創業一族の伊藤家の目もあり、難しい」(同)。
しかし関係者の想像よりも早く、事態は動き始めた。
4月10日、2023年度決算説明会で井阪社長はヨーカ堂などスーパーストア(SST)事業各社のIPO(新規株式公開)について、セブン&アイの取締役会で検討を開始したと発表した。これまで井阪社長は「ヨーカ堂がグループから離脱することはない」と繰り返していた。この日はその点を改めて強調しつつも、記者の質問に対し「連結にはこだわらない」と明かした。事実上の分離宣言ともいえ、会場は騒然とした。
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