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赤字は8年で800億円超 「イトーヨーカ堂」の迷走 改革の成果が見えぬままIPO検討開始を発表

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「IPO検討」を発表したが、現場からは冷めた声ばかりが聞こえてくる。

イトーヨーカ堂の看板
(撮影:梅谷秀司)

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『週刊東洋経済』5月18日号の産業リポートは「イトーヨーカ堂 迷走の末の『分離』」。改革の成果が見えぬまま「IPO」を語る経営陣の真意とは。

【配信スケジュール】5月13日(月)
<24時間無料>"周回遅れ" ヨーカ堂の食品が生まれ変わる条件
イトーヨーカ堂社長「IPOは分離ではなく独立だ」
<無料>「柏」「川越」戦略地域でも閉店強いられるヨーカ堂
週刊東洋経済 2024年5/18号(女性を伸ばす会社、潰す会社)[雑誌]
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「井阪さんも本当はファンドの言うとおりにしたいはず」──。事情に詳しい関係者はかねてそう指摘していた。

井阪隆一社長らセブン&アイ・ホールディングス経営陣は昨年、大株主(当時)である米投資ファンド、バリューアクト・キャピタル(VAC)から、祖業であるイトーヨーカ堂などを分離するよう求められていた。「井阪さんは自身も詳しく、成長領域であるコンビニに特化したいのが本音だろう。ただ創業一族の伊藤家の目もあり、難しい」(同)。

しかし関係者の想像よりも早く、事態は動き始めた。

4月10日、2023年度決算説明会で井阪社長はヨーカ堂などスーパーストア(SST)事業各社のIPO(新規株式公開)について、セブン&アイの取締役会で検討を開始したと発表した。これまで井阪社長は「ヨーカ堂がグループから離脱することはない」と繰り返していた。この日はその点を改めて強調しつつも、記者の質問に対し「連結にはこだわらない」と明かした。事実上の分離宣言ともいえ、会場は騒然とした。

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