6万円から買えるGoogleスマホ「Pixel」の実力 AIが代わりに電話に出て「用件を文字に起こす」

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通話スクリーニングは自動で呼び出せる国や地域もあるが、日本では、電話の着信時にユーザーが手動でこれを選択する必要がある。通話スクリーニング中は、端末の機能で、話している内容が記録されている旨が相手に告げられる。電話をかけてきた相手が何か話すと、それが文字になり、画面に表示される。ここで、必要な相手からの電話だったことがわかれば、通話ボタンをタップすればいい。

AIが代わりに応答し、用件を聞きだしてくれる。迷惑電話対策に有効だ(筆者撮影)

逆に、特に取る必要がない営業電話だったり、詐欺の電話だったりと、心当たりがない場合は、文字で中身だけを見て終話ボタンをタップしてしまえばいい。あらかじめAIが応答することで、事前に必要な通話か、そうでない通話かを見分けることができるというわけだ。「ふるい分け」を意味するスクリーニングと名づけられているのは、そのためだ。

また、AIを生かした通話の機能として、「代わりに待ってて」も利用できる。こちらは、コールセンターなどに電話した際に保留で待たされている場合、それが解除されたタイミングで端末が画面上でお知らせしてくれる。常にスマホを耳に当てていたり、スピーカーフォンにして延々と音楽を聞き続けたりする必要がなくなり、効率的に電話をかけることが可能だ。こうした機能を端末上のAI処理で実現できているのが、Pixelシリーズの魅力と言える。

文字起こし機能が便利な「レコーダー」

ビジネスシーンで役立つPixelシリーズの機能として人気が高いのが、音声を録音するための「レコーダー」だ。スマホをボイスレコーダーとして利用するためのアプリは、大抵の端末に搭載されているいわば標準機能だが、Pixelシリーズのそれは、文字起こしに対応している点が、他のモデルとの大きな違いだ。当初は英語など、一部の言語のみに対応していた機能だが、2021年に発売された「Pixel 6」シリーズの登場に合わせ、日本語でも利用できるようになった。

筆者は、取材の際に相手の声を録音するために、この機能を使用している。しゃべった内容がテキストになり、後から検索がしやすいからだ。音声認識や文字への変換はすべて端末上で処理しているので、通信品質があまりよくない場所でも問題なく利用できる。音声をサーバー側で処理する方式とは違い、データ容量を消費しないため、大容量プランに入らなくてもいいのがうれしい。

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