今、賃上げを表明する企業が増えています。自分の会社でも発表されて、ホクホクしている人も結構いるのではないでしょうか。
小売業でマーケティングを担当しているSさん(入社2年目)もそんなひとり。自社で賃上げが行われることは、社内掲示板への人事部からの書き込みで知ったそうです。話を聞くと、今回4月の給与から5.5%アップ予定ということ。ただし、手続きの関係で反映は5月分から。4月分は5月にまとめて振り込まれるそうで、それはそれでと、とても喜んでいました。
消費者物価は5%前後を推移し、昨年までの定期昇給レベルでは物価上昇を下回っています。体感としても、ランチで外食するのをとまどうくらい物価高が気になる状況です。そこにきての今回の賃上げで、僅かでも状況の改善につながる人が一定数いそうです。
この賃上げで収入がアップした分は、いったい何に使われるのでしょうか。貯金と答える人が多いようですが、我慢してきた買い物をしたい人もいます。
Sさんは部屋のカーテンを買い替える予定とのこと。ただ、Sさんは給与アップの喜びを学生時代の友人に話していいのか、戸惑っています。社会人になってからも、悩みや近況をつまびらかに話してきた友人が何人かいますが、友人の会社が賃上げするとは限りません。友人に嫌な思いをさせるかもしれないと、話題にすることは控えているそうです。
同世代の間でも、賃上げ格差が起きつつある
このように同世代の間でも、賃上げ格差が起きつつあるようです。東京商工リサーチの調査では8割の企業が賃上げを予定。ただし、物価上昇率を上回る(5%以上)企業は3割未満。つまり、
2. それなりの賃上げをする(全体の約3割)
3. 少しだけ賃上げする(全体の約5割)
の3パターンに分かれています。
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