
エリート揃いの侍ジャパン投手陣の中で活躍を見せる山本由伸、彼が異色と言われるその理由は(写真:山本由伸公式Instagramアカウント@yoshinobu__yamamotoより)
第5回WBCで侍ジャパンは1次リーグを無傷の4連勝で首位通過。テレビ視聴率が4試合連続で平均40%を超えるなど、国民行事的に盛り上がっている。
勝ち進む原動力となっているのが投手力だ。大谷翔平、ダルビッシュ有、佐々木朗希と長身投手たちが豪球で圧倒するなか、”異色”の輝きを放つのが山本由伸だ。
プロ野球の平均身長より低い山本は、なぜ「日本最高」と言われる投球を見せられているのか。『山本由伸 常識を変える投球術』の著者である中島大輔氏が解説する。
日本代表投手陣は「エリート集団」
熱戦が続く第5回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)で侍ジャパンはグループリーグを4連勝、準々決勝進出を決めた。大きな原動力となったのが、大会前に「日本最大の武器」と見られた投手陣だった。
大谷翔平(エンゼルス)、ダルビッシュ有(パドレス)、佐々木朗希(ロッテ)……初戦から先発陣を並べると、世界の野球ファンが垂涎の顔ぶれだ。リリーフ登板した髙橋宏斗(中日)や宮城大弥(オリックス)も持ち味を発揮し、その名を世界に知らしめた。
改めて日本代表投手陣(大会開幕時)のドラフト時の順位を見ると、“エリート集団”で構成されていることがよくわかる。
・ドラフト1位:10人
・ドラフト3位以下:4人
・育成ドラフト:1人
・ドラフト3位以下:4人
・育成ドラフト:1人
15人のうち、じつに10人がドラフト1位だ。そのうち高卒は大谷、ダルビッシュ、佐々木、松井裕樹(楽天)、宮城、髙橋の6人。いずれも高校時代から高い注目を集め、最高の評価でプロ入りしている。
こうした面々がWBCでは日本代表投手陣の中心を占めるなか、「異色」と言えるのがオーストラリア戦で4回無失点、被安打1、8奪三振と好投した山本由伸(オリックス)だろう。
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