米・大リーグのエンゼルス大谷翔平の大活躍に、野球ファンのみならず、日米の多くの人々が驚嘆の声をあげている。スプリングトレーニングでの成績から、彼の開幕後の投打での活躍を予測した人は少なかったのではないか。
オープン戦、大谷翔平は投手としては0勝1敗、防御率27.00、打者としては32打数4安打0本塁打、打率.125だった。普通のマイナー契約の選手なら、即マイナー行きになる成績だ。
大谷翔平自身は、オープン戦が不振でも動揺しなかったと語っている。そしてしっかりと問題点を把握し、それを解決しようとしていた。
その精神の成長ぶりを感じさせる小さなシーンがあった。
ベースを踏んだ大谷が拾った小さな白いゴミ
現地時間4月11日のレンジャーズ戦、8回表、大谷は四球を選んだ。一塁に大谷を置いて、レンジャーズは投手をクリス・マーティンに交代した。昨年まで大谷と日本ハムで同僚だった投手だ。マウンドに上がるなり、マーティンは鋭い牽制球を投げた。慌てて一塁に戻る大谷。このとき大谷は一塁ベースに長い足をかけながら、手を伸ばしてファウルラインの内側に落ちていたゴミを拾ってファウルゾーンに投げたのだ。
このあと、大谷はマーティンのピックオフプレー(走者をターゲットにしてアウトを奪うプレー)でアウトになった。
そのことのほうが大きく報じられたが、メジャーの大舞台で、グラウンドに落ちていた小さなゴミに目が留まり、それを捨てた行為に、筆者はただならぬものを感じた。
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