
子どもの「学び続ける姿勢」を育むために親ができることとは(写真:プラナ/PIXTA)
子育てをしているとたくさんの悩みの壁にぶつかるでしょう。とくに、「勉強」の問題がちらつくと、その悩みはより複雑になっていきます。先行き不透明なこれからの時代では、どんな生き方を選んでも「学び続ける姿勢」が求められます。この姿勢を育むためには、親のかかわり方が重要だといいます。
『10万人以上を指導した中学受験塾 SAPIX(サピックス)だから知っている 頭のいい子が家でやっていること』より一部抜粋し再構成のうえ、本稿では「中学受験との向き合い方」についてお届けします。
今の中学受験は、暗記だけでは突破できない
SAPIX小学部は首都圏を中心に難関中学校への高い合格率を誇る進学塾です。中学受験の最近の変化などについて、SAPIX YOZEMI GROUP共同代表の髙宮敏郎さんとSAPIX小学部広報企画部の広野雅明さんにお話を聞きました。
お2人が口をそろえて言うのは、「現在の中学受験は、知識偏重では太刀打ちできません。知識を応用したり活用したりする力が欠かせないのです」ということです。
例えば、子どもたちが嫌いな概念である「円安・円高」の勉強があります。丸暗記しようとすると、大抵逆に覚えてしまいます。
そこで、「円が安くなることは、逆にいえば外国の通貨が高くなることだよね。それは外国の人からみるとどう?」と投げかけて、子どもたちに考えさせるような授業を行っているといいます。そうすることで、生きた知識が次から次へとつながっていく効果があるそうです。
現在の小学生の親世代の中学受験では、「円安について正しく書かれているものを選びなさい」といった問題や、歴史でいえば年号や人名を書かせる問題などがでていました。覚えることが目的となり、暗記していれば解答できる問題が多かったのです。
しかし、現在はその風潮は大きく変わっています。そこで、ここでは中学受験知識のアップデートを図っていきます。
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