●貧乏はどこに行ったのか?(村上春樹)
自慢するわけじゃないけれど、僕は昔かなり貧乏だったことがある。結婚したばかりの頃で、我々は家具も何もない部屋でひっそりと生きていた。ストーブさえなくて、寒い夜には猫を抱いて暖を取った。(中略)我々は若くて、かなり世間知らずで、そして愛しあっていて、貧乏なんて全然怖くなかった。大学を出たけれど、就職なんかしたくないやと思ってけっこう好きに生きていた。客観的に見れば世の中からおちこぼれていたようなものだけれど、不安というほどのものもなかった。でもまあ、とにかく貧乏だった(303~304ページより)。
本書から感じられるのは、「いつの時代も、人はそれほど変わらないんだな」ということ。
読み物としてとても魅力的。お金がないことを嘆く文章ばかりですが、不思議と悲壮感はなく、ときにお金について悩む姿が微笑ましくもあります。
Points
・偉人やスターの金銭感覚がわかる
・お金とのつきあい方を見なおすきっかけに
・ときに微笑ましい貧乏自慢
(135ページより)
・偉人やスターの金銭感覚がわかる
・お金とのつきあい方を見なおすきっかけに
・ときに微笑ましい貧乏自慢
(135ページより)
『今日、会社がなくなっても食えるビジネスパーソンになる!』(石川和男著、明日香出版社)
“ただの会社員”から自分で稼げる会社員に
著者は建設会社の総務経理担当部長であると同時に、セミナー講師、時間管理コンサルタント、税理士など5つの副業を持つ人物。本書では自身の経験を軸に、ビジネスパーソンがこれからの時代を生き抜くための選択肢を紹介しています。それは大きく分けて次の3つ。
1:「好きな会社に転職できるだけのスキルを身につける」
2:「今の時代に勝ち残れる方法で独立(副業)する」
3:「リストラされないだけの力を身につける」
2:「今の時代に勝ち残れる方法で独立(副業)する」
3:「リストラされないだけの力を身につける」
3つに共通するのは、専門知識を養えば実現できるということ。そのために避けて通れないのは勉強です。なお、ここでいう勉強とは、「自分が現在、あるいは将来に向かって、必要としていることを自ら学ぶこと」。
著者いわく、大人の勉強は、もうすでになにをするかわかっていて、その目標に向かって行うもの。いいかえるとスタートを決める勉強ではなく、ゴールに向かって突っ走る勉強。まったく違うものなのです。
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