部下を動かせない上司が頻繁に口走る残念ワード 言葉が出てこない人は声を出すことから始めよう

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上司と部下
「対人術」で悩む人に(写真:kou/PIXTA)
思考法、勉強法、マネジメント、チーム力、営業力などの仕事術からマナー、話し方などのコミュニケーション、ビジネス教養や健康法――。書店に行けばたくさんの本が並び、Amazonで検索しても無数に見つかる。その中から一体何を選べばいいかわからないと日々思っている人は少なくないはず。
年間1000冊、10年間で1万冊以上のビジネス書を読んでいるプロ書評家の印南敦史氏が「本当に役立つ本」を厳選した『いま自分に必要なビジネススキルが1テーマ3冊で身につく本』から、「対人術」のお薦め2冊に関する部分を一部抜粋、再構成してお届けする。
『人が動きたくなる言葉を使っていますか』(ひきたよしあき著、大和書房)

「忖度」「炎上」などの影響で、思いのままに語りにくい風潮が強くなり、ことばの力を発揮しづらくなっているのが現代です。本書は、博報堂でコピーやCMに携わりつつ、スピーチライターとして政治家や企業トップのスピーチも書いてきた著者が、そうした悩みに対して自分なりの解決策を示した一冊。

ことばが出てこないのは、声が出ていないから!

ことばがスラスラ出てこない人が無口から抜け出すためには、人前で話すこと以前に、「声を出す」ことが大事だと著者は主張しています。

その手段のひとつが、「ひとりごと」。大きな声でひとりごとをいってみるなど、常に沈黙を破る訓練をしておくといいというのです。著者によれば「ひとりごと」は、Zoomのチャット機能のようなもの。つまり、普段の生活のなかで「ひとりチャット」をする機会を増やそうという考え方です。

「ひとりチャット」で沈黙を破れるようになったら、次は対人コミュニケーション。とはいえ大げさなものではなく、本書ですすめられているのは「挨拶をする」というシンプルな方法。ちなみに漢字の「挨」と「拶」には、ともに「押す」という意味があります。その場の空気を押して、声で場を支配するのが挨拶なのです。逆にいえば、大きな声で挨拶をしないと、はじめから相手の支配する空気に収まってしまう。そのため交渉も、いい結果には結びつかないのです。

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