「人前でうまくしゃべれない人がとくに苦手なのは、上司や同僚、得意先など、自分をよく知る人の前で話すことではないか」、著者はそう指摘しています。「また部長に、『いいたいことをはっきりいえ!』とどやされるのではないか」「部下に『全然、意味わかんないんですけど』と馬鹿にされるのではないか」などと考えてしまい、しゃべれなくなってしまったり……。
しかし、部長の「はっきりいえ」も、部下の「わからない」も、自分が想像しただけのこと。また、知っている人が相手だと、繊細な人は「あの人なら、こういう悪い評価をするに違いない」と想像してしまったりするかもしれません。
他人の評価に怯えない
それを克服するために有効なのは、知らない人が集まるところに出かけること。勉強会でもセミナーでも、自分のことを知る人のいない場所に出かけ、いつもとは違う自分を演じてみる。そうすれば、相手は知らない人なのだから、どう見られようが、なにをいわれようが知ったことじゃないという気持ちになれるわけです。
スピーチライターをやりながら大学で教鞭をとる人物が、手紙を綴っているような体裁になっている構成。そのため、共感もしやすいはずです。
・ことばが出てこないのは声が出ないから
・声を出すには大きな声で挨拶から
・「悪い評価をされたらどうしよう」という不安は単なる思い込み
(64ページより)
著者は、これまで1万5000人のリーダーや組織に対して研修やコーチングを行ってきた人物。数十年にわたって活動を続けてきた結果、「部下は無理やり動かしてはいけない」という結論にたどり着いたのだそう。
まず動かすべきは「リーダー」だというのです。リーダーは自分を知り、自分をマネジメントすることから始める必要があるということ。リーダーが変化すれば、部下もチームも動き出すからです。
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