「日本vsコスタリカ戦」プロはこう見る、驚く3視点 勝機は?「プロの観戦術」で俄然、面白くなる!

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「相手の目線」を引きつけるという駆け引きに関して、ほかにも「日本が得意にしている形」がある

ドリブルで縦に行くと見せかけたり、パスを横方向に出すフリをしたりして、「突然、斜め方向にパスを出す」というプレーだ。

【ポイント3】「対角線のパス」で、相手の背後を取れるか

たとえば、堂安が右サイドでボールを持ったとしよう。

その瞬間、相馬が左サイドから斜めにゴール前に走り込む。そして堂安が左足で斜めにクロスを送り込む。

いわば「斜めの走り(ダイアゴナルラン)」×「斜めのパス(ダイアゴナルパス)」。相手は両方を同時に見るのは難しく、混乱が生まれやすい。

実はこれは日本だけでなく、多くのチームが採用している攻撃だ。日本対ドイツでは、まさにこの「対角線のパス」によって、左サイドバックのダヴィド・ラウムがペナルティエリアに侵入し、ドイツはPKを獲得した

定番の攻撃だけに、どのチームも警戒しているということだ。工夫せずにやるだけだと簡単に防がれてしまう。

そこで欠かせないのが、ほかの選手がオトリになることだ。

三笘の「飛び道具」は、なるべく温存しておきたい

たとえば堂安がボールを持ったときに、上田がパスを受けようとして堂安に近づき、同時に南野はボールに近い側の裏へ飛び出す。そうすれば相馬の「ダイアゴナルラン」が見つかりづらくなる。

「対角線のパス」という手品を成功させるには、相手の気をほかに引きつけなければならないのだ。

日本には三笘薫のドリブルという「飛び道具」もあるが、この先の戦いを考えると、なるべくそれは温存しておきたい

「幅」を使いこなし、サイドバックが「ジョーカー」となって、さらに「対角線のパス」で揺さぶる

日本の選手たちの攻撃力を考えれば、必ずや2連勝できるはずだ。

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木崎 伸也 スポーツライター

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きざき しんや / Shinya Kizaki

1975年東京都生まれ。中央大学大学院理工学研究科物理学専攻修士課程修了。2002年夏にオランダに移住し、翌年からドイツを拠点に活動。高原直泰や稲本潤一などの日本人選手を中心に、欧州サッカーを取材した。2009年2月に日本に帰国し、『Number』『週刊東洋経済』『週刊サッカーダイジェスト』『サッカー批評』『フットボールサミット』などに寄稿。おもな著書に『サッカーの見方は1日で変えられる』(東洋経済新報社)、『クライフ哲学ノススメ 試合の流れを読む14の鉄則』(サッカー小僧新書)など。

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