「日本vsコスタリカ戦」プロはこう見る、驚く3視点 勝機は?「プロの観戦術」で俄然、面白くなる!
「相手の目線」を引きつけるという駆け引きに関して、ほかにも「日本が得意にしている形」がある。
ドリブルで縦に行くと見せかけたり、パスを横方向に出すフリをしたりして、「突然、斜め方向にパスを出す」というプレーだ。
たとえば、堂安が右サイドでボールを持ったとしよう。
その瞬間、相馬が左サイドから斜めにゴール前に走り込む。そして堂安が左足で斜めにクロスを送り込む。
いわば「斜めの走り(ダイアゴナルラン)」×「斜めのパス(ダイアゴナルパス)」。相手は両方を同時に見るのは難しく、混乱が生まれやすい。
実はこれは日本だけでなく、多くのチームが採用している攻撃だ。日本対ドイツでは、まさにこの「対角線のパス」によって、左サイドバックのダヴィド・ラウムがペナルティエリアに侵入し、ドイツはPKを獲得した。
定番の攻撃だけに、どのチームも警戒しているということだ。工夫せずにやるだけだと簡単に防がれてしまう。
そこで欠かせないのが、ほかの選手がオトリになることだ。
三笘の「飛び道具」は、なるべく温存しておきたい
たとえば堂安がボールを持ったときに、上田がパスを受けようとして堂安に近づき、同時に南野はボールに近い側の裏へ飛び出す。そうすれば相馬の「ダイアゴナルラン」が見つかりづらくなる。
「対角線のパス」という手品を成功させるには、相手の気をほかに引きつけなければならないのだ。
日本には三笘薫のドリブルという「飛び道具」もあるが、この先の戦いを考えると、なるべくそれは温存しておきたい。
「幅」を使いこなし、サイドバックが「ジョーカー」となって、さらに「対角線のパス」で揺さぶる。
日本の選手たちの攻撃力を考えれば、必ずや2連勝できるはずだ。
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