ここに「横比較」を加えると、こうなります。
↓
◎営業目標1000万円
売り上げ960万円
達成率は96%
前年同期実績比 125%増
営業部全体の達成率 85%
営業部平均売り上げ 800万円
「横比較」は、同じ立場の人の残した数値との比較です。
ここでは営業部全体のデータと比較できるようにしました。他にも、同業他社や地域平均などもよいかもしれません。自分の数字だけでなく「どの数字と比較するか」で、印象をガラリと変えることができます。
では、ここから、実際の書類を見ながら、どう書くかを具体的に見ていきましょう。
良い評価をしてもらいたいときの数字の書き方
見ていただくビジネス文書は、実績報告書です。お借りしたのは、とあるメーカーの営業担当者さん。
パターンAは年次目標を達成した方、パターンBは達成できなかった方が提出した報告書です。
(外部配信先では報告書やフォーマットの実例の画像を全部閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)
さっそくチェックしていきましょう。
まず、ここで大事なのは、比較対象とする数字が抜けていることです。この報告書を見た上司は、年間売り上げの目標がいくらだったのかが気になります。
もし、目標が200万円で売り上げが1000万円なら、これはすごいことです。目標が990万円で1000万円ならギリギリ達成。ずいぶんと印象が違います。
こんなふうにぼくが気になり、「たしかにそうだな」と思うなら、当然、報告書を受け取った上司も「目標売り上げ、いくらだったっけ?」と聞いてくるはずです。
ビジネス文書を書くときは、書類を見た相手がツッコミを入れてきそうな部分は先回りして埋めておくのがいいでしょう。
ちなみに、営業担当者さんに確認したところ、年間の売り上げ目標は800万円だったとのこと。だとすると、「(1)実績」はこう書くと、効果的です。
(1)実績
目標売り上げ:800万円 売り上げ実績:1000万円 達成率125%
さらに、去年の実績が700万円だったとしたら、こんな数字を加えます。
昨年比143%達成
同じ数字でも印象が大きく変わりました。
ものすごく売り上げを伸ばしたように見えますし、数字が勝手に実績をアピールしてくれます。売り上げ目標を達成しての報告書ですから、それくらいの演出はしてもいいです。比較する数字があるため、すぐにすごさが伝わります。
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