「書くこと」にまつわる5つの誤解
ぼくの仕事は、「書く、読む」がコミュニケーションの中心です。ぼくの働く会社は、すべてのメンバーが、つねにリモートワークで働いている会社です。社員、業務委託を含んだメンバー数は1500人を超え、メンバーは世界23か国、国内では47都道府県に散らばって住んでいます。
ぼくは、一緒に働いているほとんどのメンバーに、一度も会ったことがありません。対面で仕事をすることはほぼゼロです。そして、この仕事の方法は、「コロナになって、仕方なく」やっているわけではありません。「書く、読む」で仕事を進めたほうが、より早く、より高い成果が上がるから、コロナ禍以前から「あえて」この方法を選んでいます。
ぼくの会社は、「コロナ禍以前から、全員がフルリモートワークで、ほぼ文章だけで仕事をしている変わった会社」「社員同士がほとんど顔を合わせたことがないのに、どんどん業績を伸ばしている不思議な組織」として、珍しがられていました。
そして、コロナが猛威を振るい、日本の中でも「リモートワーク」が増えてからというもの、リモートワークに関するたくさんの取材や相談を受けてきました。そこで受ける相談の9割近くは、「会わずに、文章で」仕事をうまく進める方法についてでした。
「書き方のコツさえつかめば、じつは会うよりも早く、楽に仕事が進むようになるんです」
取材に来てくださった方、相談を寄せてくれた方にこう話すと、うなずきつつも、「本当かな……?」という表情が浮かびます。
「この会社には、文章力の高い人が集まっているのですか?」という質問を受けたこともあります。でも、違います。
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