日本マイクロソフト"超スムーズ人事"の裏側 外資ITらしからぬ、きれいなバトンタッチ
そして、この大抜擢の人事には、日本マイクロソフトのグローバル化が急務と考えていた米本社ナンバー2のケビン・ターナーCOOの意向が働いていたのではないか、という見方もあるほどだ。
平野氏は、「日本では単一民族の環境のなかで仕事をしていたが、CEEでは、ダイバーシティといえる環境のなかでの仕事。これは大きな経験になった」と語る。
3年間の赴任は、平野氏を大きく成長させ、そして、米本社の期待にも応えるものとなった。
期待に応えたという点では、こんなところからも証明される。平野氏が統括した3年間のうち、後半の2年間は、社内表彰制度であるTOP SUB AWARDを2年連続で受賞。新興国市場においては、最も優秀な成績を収めたゼネラルマネージャーとして表彰されたのだ。
好成績だった日本マイクロソフト
実は、この間、日本マイクロソフトも優秀な成績を収めている。過去4年間において、先進国6カ国中のなかで、3回のTOP SUB AWARDを受賞。2014年度も、世界で最も優秀な成績を収めた国が日本マイクロソフトだったのだ。
平野氏は、東欧における2年連続での新興国ナンバーワンの実績をもとに、世界で最も優秀な成績を持つ日本マイクロソフトの社長に就任するという構図だ。
これは、日本マイクロソフトの次代の社員たちにとっても、新たなキャリアパスを生むことになるだろう。
一方で、会長に退く樋口泰行社長は、長年に渡り、次期社長へのスムーズなバトンタッチに向けて、万全の準備を進めてきたことを強調する。
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