反撃!「Windows10」は何がスゴイのか マイクロソフトは、"挑戦者"に変貌した

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小
Microsoft Hololensはまったく新しいユーザー体験をもたらすことになりそうだ

マイクロソフトが現地時間の1月21日に米ワシントン州レドモンドにある本社で催したWindows 10の発表会は、過去1年を振り返ってテクノロジ業界におけるもっとも印象的で、未来を垣間見せるプレゼンテーションだった。

マイクロソフトはこの2年あまり企業としての形を変えるべく内部で様々なプロジェクトを動かしてきたが、昨年2月にCEOになった「サティア・ナデラ」というリーダーを得ていよいよ”変化”が表出し始めているのかもしれない。

2007年のiPhone以降、「下り坂」に

振り返ればマイクロソフトは2007年1月、アップルがiPhoneを投入して以来、コンシューマ向けパーソナルコンピューティングの分野において、防戦一方の展開となってきた。同社の成長は企業向けのソフトウェア、クラウドといった企業が支えていたが、コンシューマ視点で見れば、同社に対する期待は下がり続けていた。

しかしアップルがiPhone以降、繰り返し同じスキームで矢継ぎ早のイノベーションを各方面に展開していった結果、アップルはルールを根本から変化させる真のイノベーターではなくなってきた(同社は引き続きイノベーターであり続けたいと考えているだろうが同社の基盤となってる枠組みを覆すことはできない)。対するマイクロソフトは、Windows 8での苦い敗北の味のあと、挑戦者として何ができるかをWindows 10に盛り込もうと考えたようだ。今回発表したパソコン用のWindows 10は1月下旬に最新ビルド、Windows Phone向けアップデートは2月中に、それぞれ無償で提供される。パソコン向け製品版は8月に開発を完了し、秋発表のパソコンに搭載されるほか、Windows 8、8.1利用者に無償提供される見込みだ。

現時点公開されている情報だけでマイクロソフトの巻き返しを評価はできない。Windows Phoneは売り上げ拡大の兆しをまだ見せておらず、コンシューマのPCに対する気持ちは下がり続けているのが現状だ。1年後を予測することはできない。しかし、反撃の体制は整ったと言えるだろう。

次ページマイクロソフトの反撃とは?
関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事