婚活の出会いは、人柄を知ってから恋愛に発展する生活圏内の出会いとは、性質が違う。お互いのことを知らない男女が、プロフィールを見て“この人となら結婚が考えられるかもしれない”と思った相手に出会っていく。出会った時点で、相手の住んでいる場所、仕事の業種、年収、家族構成、趣味などはわかっていても、人柄がわかっていない。
コミュニケーションを取らなければ、人柄を知ることはできない。人柄を知らなければ、好きという気持ちは育たない。だから、動くことが最も大切なのだ。
恋愛経験がない人が婚活で結婚するには?
こんなタイプもまた婚活苦戦組だ。
学生時代に異性に興味があったとしても、恥ずかしくて声をかけることができず、そのまま社会に出てしまった。そして、異性に声をかけることのハードルがさらに高くなり、恋愛経験がないままに年を重ねている。
そうした人たちが、30代、40代になって、“結婚相談所に入れば、結婚できるだろう”と入会してくる。なぜ相談所なのかといえば、そこに登録をしているのは、“結婚をしたい”と思っている男女たち。登録すれば結婚できるに違いないと考えるからだ。
ただ、人を好きになる感情や恋愛をしていく熱量というのは、人によって持ち合わせている量が違う。
恋愛をしてこなかった人で、恋愛への熱量が少ない人は、月に1回お見合いが組めたとすると、そこで満足してしまう。先日面談にやってきたともや(45歳、仮名)もそうだった。
「大手の相談所で8年間婚活してきたのですが、なかなか結果を出せなかったので、仲人型の相談所に移ったほうがよいのではと思いました」
そこで、それまでどんな活動をしてきたのかを聞いてみた。
「1、2カ月に1回くらいは、お見合いしてきたのですが、相手から断られることが多かったんです」
さらに掘り下げて聞くと、交際になっても、そこで次に会う約束をせずに2、3週間放置していることがわかった。
「一度、お見合いから交際に入って、“いいな”と思った女性がいたんですけど、ちょうどそのとき親父が病気で入院してしまって。病院に行くのが忙しくて会う時間が作れないでいたら、女性からお断りが来ました」
親が病気やケガで入院したために、婚活が思うようにできなくなったことを理由にする中高年は多い。しかし、入院しているのは親で、婚活者ではない。病院に毎日見舞いに行くわけではないし、たとえ毎日見舞ったとしても、滞在時間はせいぜい2、3時間程度だろう。それが休日ならば、その前後で交際になった人とのデートの段取りが組めるはずだ。
先ほども記したが、婚活にとって大事なことは、それまで違う領域で生活していた2人が出会うのだから、お互いを知っていくこと。そのためには、密にコミュニケーションを取らなくてはならないのだ。
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