
よく行くカフェのご主人は、そこらの名もなき雑草や葉っぱを摘んできて飾るのがめちゃくちゃ上手で、いつも「こうきたか!」と刺激を受ける(写真:筆者提供)
疫病、災害、老後……。これほど便利で豊かな時代なのに、なぜだか未来は不安でいっぱい。そんな中、50歳で早期退職し、コロナ禍で講演収入がほぼゼロとなっても、楽しく我慢なしの「買わない生活」をしているという稲垣えみ子氏。不安の時代の最強のライフスタイルを実践する筆者の徒然日記、連載第59回をお届けします。
圧倒的境地に達した「買わない生活」
最初に断っておくが、今回の話はたぶん、ほとんどの人には「スーパーすぎて参考にならない」んじゃないかと思う。
なので書くべきかどうか迷ったのだが、やっぱり書くことにした。
だって……自慢したかったんだもん!
というのもですね、現代においてこんなことを実際にやってのけた人間は、もしかするとわが国において一人(あるいはせいぜい数人)なんじゃないかと思ったりするのである。それほどまでに、私はこの「買わない生活」でかくも圧倒的な境地に達してしまったのだ。
で、その「こんなこと」とはいったい何かと言いますと……前回ちらりと書いた驚愕の事実! そう私は今や、調味料は「塩」しか買わなくなってしまったのである。
念のため言うておくが、私、会社を辞めてから外食はほとんどしなくなり、昼も夜も家で自炊している。日常的に料理をする人間なのである。それだけじゃない。私、なんと2冊も「料理本」を書いたりしているのである。つまりはそこそこの料理人と言っちゃってもいいんじゃないか?
で、そんな私が買う調味料がなんと塩のみ!
エー、キャーッ、ウソ~、シンジランナイ!(←想像上の反応の声)
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