ってことで、醤油を買わなくなった。
そして同時に、酢も買わなくなった。
だって「梅酢」ですから。酸っぱいんですから!
で、残るは塩と味噌だが、この味噌も毎年自分で作るのである。これも友達の農家が麹屋を始めたので成り行き上、毎年麹を買うことが定番化。
で、麹といえば味噌である。近所の豆腐屋のおからと豆乳を使った超手抜きの「おから味噌」を仕込む。本来は大豆を煮て潰して麹と塩と混ぜるんだが、味噌作りの何が大変って、この「大豆を煮て潰す」っていう作業が大変なんです。
それを「おからと豆乳」を混ぜたもので間に合わせるわけですから、超簡単! 全部をよく混ぜて空気が触れぬよう容器にぎゅっと入れ重石をするだけ! あとは約1年待つのみである。
ってことで、味噌もすっかり買わなくなってしまった。
最後まで残ったのは……あらまあ「塩」しかない!
……ってことになって、現在に至るのであります。
すべての調味料は「塩」に始まり「塩」に終わる
それでもね、まあなんでも作れるんですよね。和食だけじゃない。時にはイタリアンも中華風のものも作ります。オリーブオイルを使えばイタリアン、ゴマ油と生姜を使えば中華になる。
あと家でぬか漬けを作っているので、これがチーズ代わり。ぬか漬けもチーズも発酵食品だから、目をつぶって食べれば味が大体一緒なの。なのでぬか漬けの厚揚げとか野菜を使ってパスタを作ればパルメザンチーズなど振りかけなくとも大体オッケー。
ってことで、何の不満も物足りなさもなく、キャッキャッと自炊生活を送っているのであります。
このような「前人未到の境地」に達してみて、痛感したことが二つある。
一つは、結局、すべての調味料は「塩」に始まり「塩」に終わるということだ。
だって私のやっていることといえば、塩を加工して「梅酢」を作り「味噌」を作り、あるいは「ぬか床」を作り、それを材料として料理を作っているのである。つまりは、梅干し作りも味噌作りも「長い時間をかけた料理」であり、私はそれを使って、つまりは2段階に分けて料理をしているわけですね。
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