「人より恵まれている」と考える人が抱える大問題 他人の評価で自分の価値を決めてはいけない

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「仕事は人より恵まれているが、物足りない……」という人が抱える問題に迫ります(写真:KY/PIXTA)

→安井さんへのキャリア相談は、こちらまでお送りください。

漠然とした抽象的な悩みというか質問なのですが、ズバリ満足できるキャリアって何なのか、最近わからなくなってきてしまい、ぜひご意見をちょうだいしたいです。
といいますのも、現在のキャリア(大手商社系企業勤務、30代前半)について、人よりは恵まれていると思っているものの、果たして自分自身が満足しているかといわれると、自信を持って満足しているとは言いがたいと思うからです。かといって、理想とする姿が見えているわけではありません。ただ、学生の頃に思い描いていた将来の自分の姿と比べると、こんなもんでいいんだっけ?と漠然とした不安を感じます。
そもそも満足できるキャリアなんて幻想なのかもしれませんが、キャリアチェンジを図るとすれば今まさに旬とも思え、悩んでいます。どうしたら満足できるキャリアを積むことができますでしょうか?
KD 会社員

他人という存在に依拠した基準での幸せや満足ほど薄っぺらいものはありませんから、満足や幸せの自分なりの定義をまずは考えましょう。他人との比較においてのみ自分自身の居場所を探そうとすると、いつまでたっても満足とは程遠い状態しか創り出せませんから、自分自身で満足の基準なりを考えるしかありません。

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何事においても他人と比較して、自分は成功しているとか、自分は恵まれているとか考える人がいることは確かですが、そういった「自分不在」の状態では、本当の満足や幸せをつかみ取ることはできないでしょう。

比較対象となる「他人」がコロコロと変わる

比較対象となる「他人」が未来永劫変わらないのであればまだわかりますが、そうした人に限って、比較対象となる「他人」がコロコロと変わるものです。しかも、自分が見ている「他人」はその「他人」の一部分でしかないという事実を無視して、勝手に比較対象としているに過ぎません。

したがって、そのようなケースにおける「他人」は、あくまでも「自分自身が創り出した幻想」でしかなく、本来ならば、自分自身の人生を振り回されるような存在であってはいけないのです。自身の人生の主役も、キャリアにおける主人公も、自分以外はあり得ません。

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