「人より恵まれている」と考える人が抱える大問題 他人の評価で自分の価値を決めてはいけない

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結局、どういったキャリアや人生が幸せであるかは、当然のことながら100人いたら100通りの成功の基準や幸せの形があるわけですから、やはり人によるということになります。

自身がどんな人生を送りたいか、どんなキャリアを歩みたいかが明確であればあるほど、他人という存在に依拠した基準での幸せではなく、オリジナルの自分のための幸せや満足がつかみ取れるというものです。

さて、今回のKDさんの相談を拝見すると、現状を「人よりは恵まれていると思っている」一方で、「昔思い描いていた自分の姿にほど遠い」ということですから、どちらかといえば他人という存在に依拠した基準でしか、現在は考えられていないように見受けられます。

本当に幸せなのかがわからない…

他人と比較すると「恵まれている」けれど、自分の基準が不在なために、本当に恵まれているのか、本当に幸せなのかがわからない、ということなのだと思います。

そして、おそらく昔はもっとすごい自分を思い描いていたが、大人になるにつれて現実的な路線や、無難な生き方を選んでしまったという自分自身に対する後ろめたさもあるのでしょう。

しかし、それを認めることは今の自分を否定することにもなります。そのため、他人との比較において幸せや満足を得ようと自分自身を説得しようとしたけれども、それは無理だったということなのかもしれません。

そもそも、「恵まれている」の基準も人それぞれ違います。KDさんが考える「恵まれている」は、「世間一般でそう言われている」程度のものなのだと思います。

それが大手企業勤務なのか、給与なのかはわかりませんが、結局、「他人」と比べれば恵まれていると思えるものの、自分よりもっと上がいることに対し、漠然とした不満や不安が存在しているのでしょう。

ですから、繰り返しになりますが、他人との比較において幸せなり、満足なりを語り、感じることは無理なのです。何より、勝手に比較されて「自分よりも恵まれていない」とレッテルを張られた他人からしたら、迷惑千万でしょう。誰にとっても良いことはありません。

他人よりも上に立ちたい、優位に立ちたい。そんなことばかり考える人生ほど、つまらなく薄っぺらいものはありません。

それよりも、自分にとっての人生の志や指針、つまり自分なりの生き方や生きる道を理解し、その道を追求する人生のほうが優れているということはいうまでもありません。

KDさんも、まずは自分にとって幸せな人生とはどんなものか、やりたい仕事や満足できるキャリアとはどんなものかを、自分なりの言葉と定義で創り出すべきです。

その際に、「昔思い描いていた自分」はどんな姿だったのかなりを再確認してみるのもいいでしょう。

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