「人より恵まれている」と考える人が抱える大問題 他人の評価で自分の価値を決めてはいけない

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自分は何に憧れて、何に対して熱くなっていたのか。

原点回帰をすることで、KDさんが潜在的に理想として思い描いている姿やキャリアの形があるのかもしれません。自分なりの理想の姿や、目指す姿をまずは考え、そのうえで現状とのギャップを埋めるために、どんなアクションを起こすべきかを考えるといいでしょう。

それをせずに転職しても、職場が変わった状態しか創り出せませんから、KDさんの悩みがなくなることはないでしょう。それではいつまでたってもゴールにたどり着けませんし、路頭に迷う一方です。

キャリアチェンジの本当の意味とは

キャリアチェンジをするから、自分が変わるのではありません。目指す姿に向かって自分自身を変えるためにキャリアチェンジをするのです。ですから、目指す姿を持つこと、理解していることが大切なのです。

そうしたキャリアチェンジであれば、前向きな人生の行動として、その後のキャリアや人生において大きなプラスになると思います。

何よりそうすることで、KDさんも今のように悩みの多い人生ではなく、もっと前向きな、昔描いていた夢よりもっと大きな夢を描くことのできる自分に出会える可能性も高まるというものです。

少なくとも、他人と比較して一喜一憂するような、不毛な人生とは決別できるはずです。KDさんがまずは原点回帰し、前向きな第1歩を踏み出すであろうことを応援しております。

安井 元康 『非学歴エリート』著者

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やすい もとやす / Motoyasu Yasui

MCJ社長兼最高執行責任者(COO)。アニメーションの企画・制作を手掛けるベンチャー企業を経て、MCJにて東証への上場を経験。その後、経営共創基盤にて戦略コンサルタントして9年間活躍し、2016年3月にMCJに復帰。著書に学歴コンプレックスに悩みながらも独自の方法でキャリアを切り開いてきた様子を描いた『非学歴エリート』(飛鳥新社)や、自分ならではの人生を生きる術を描いた『極端のすすめ』(草思社)等がある。

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