疫病、災害、老後……。これほど便利で豊かな時代なのに、なぜだか未来は不安でいっぱい。そんな中、50歳で早期退職し、コロナ禍で講演収入がほぼゼロとなっても、楽しく我慢なしの「買わない生活」をしているという稲垣えみ子氏。不安の時代の最強のライフスタイルを実践する筆者の徒然日記、連載第47回をお届けします。
エコを人生の目標にすることの恐るべき効能
さて前回、エコであることを人生の目標にすることの恐るべき効能、すなわち
①無力感からの脱出
②孤独からの脱出
についてあれこれ書かせていただいた。
にしても改めて考えてみれば、この2つが同時に実現できるとは誠にスゴイことではないだろうか?
何しろこの高度に発達した資本主義社会、すなわちどこの誰が支配しているかもよくわからぬ巨大システムが小さな人間の事情など有無を言わせずなぎ倒しまくっていく時代においては、この2つこそは現代人類共通の大問題。
すなわち誰もが、どうせ自分が何を頑張ったところで世の中も自分の状況も決して良くならないし、そして自分なんてどうせいてもいなくてもいい存在なのだという思いにどうしようもなく囚われて、日々怯え傷つきながら生きている。
それをまとめて同時にエイヤーと解決してしまうのだから、これはまさに恐るべき効能以外の何物でもないと私は確信する。
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