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終戦の翌年に餓死…鬼才の木版画を見に行く 不穏で幻想的。谷中安規の魅力

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黒い影と自転車

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谷中安規『自転車A』1932年

星空の下、制服、制帽の男がライトをつけて自転車をこいでいく。黒い影が不穏な雰囲気を醸し出す。この作品は『カリガリ博士』や『プラーグの大学生』など、ドイツ表現主義の映画の影響を受けていると滝沢さんは見る。表現主義とは、外見を表現する印象派に対して、不安などの感情を表そうとするものだ。

「谷中は映画が好きでした。映画はセットで撮影すると、照明によって影を強調し、歪んだ空間を作り出せる。そういうところに刺激を受けたのではないでしょうか」

谷中の作品は1930年代のモダンな空気をまといながらも、東洋的な感じのするものが多い。長谷寺の門前町に生まれ、子供時代を寺で過ごしたためだろうか。

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【戦時中に見出す、桃源郷】

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