roll out the red carpet for someoneという表現のthe red carpet(赤いじゅうたん)ですが、その起源は紀元前458年に古代ギリシアで上演された、悲劇作家アイスキュロスの『アガメムノン』という作品までさかのぼるようです。
トロイア戦争でギリシア軍総大将を務めたミケーネ王アガメムノンの凱旋帰国に備えて、妻のクリタイムネストラが赤いじゅうたんを敷いたというシーンが始まりのようです。現代では、要人が飛行機から降りて歩くときや、ハリウッドのセレブリティが授賞式の会場で歩くときなどで見かける赤いじゅうたん。誰かを重要なゲストとしてお迎え、おもてなしをするときの象徴として使われているんです。
paint the town redの起源についても多くの説があり、どれが有力なのかは決めかねました。実際に町を赤ペンキで塗った話、花火で空が赤く染まったという話、町中血だらけにするぞと脅したという話など、何が「赤い」のかという点では、その起源に共通点がありませんでした。このフレーズの意味を考えれば当然ではありますが、共通しているのはどれも酒に酔ってのエピソードであるということ。「今日は飲みに行って盛り上がろうぜ!」みたいなノリのときに使う表現だと覚えておきましょう。
redを使ったフレーズの例文も見てみましょう。
(今日図書館で、トイレットペーパーを盗んでいるところを現行犯で捕まった女の人がいたのよ)
(もっと多くの人にワクチン接種を受けてほしいのであれば、形式的な手続きは廃止しないとダメですね)
(息子が初めてガールフレンドを家に連れてきたとき、妻も私も彼女のことを手厚くもてなしたんですよ)
(ヨシオ、今夜はパーッと飲みに行って騒がない?)
色を使った英語表現、いかがでしたか。今回取り上げた5色には、このほかにもまだまだたくさんのフレーズがあります。また、他の色を使った表現もたくさんあります。オリンピックマークの5色だけを取り上げましたが、ほかの色についても調べてみるとおもしろいかもしれないですね。
オリンピックも終わってしまいましたので、当面の楽しみと言えば3月にサクラが咲いて、町をピンクに染めてくれるのを待つことくらいでしょうか。I can’t wait to go paint the town red!(思いっきり外で飲んで騒げるようになるのが待ち遠しい!)
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