英語で言う「ブルー=憂鬱」以外のこれだけの意味 五輪の「5色」にちなんで学ぶ英語表現

✎ 1〜 ✎ 82 ✎ 83 ✎ 84 ✎ 最新
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

これらの例文がこちらです。

Are you blaming me for being lazy? Talk about the pot calling the kettle black!
(私が怠けてるのが悪いって?目くそ鼻くそを笑うって、このことね!)
My brother Goro is the black sheep of the family.
(弟のゴロウは、家族の恥さらしだよ)
I blacked out during an asthma attack.
(喘息の発作で失神してしまいました

嫉妬の色はなぜ「緑」に?

(写真:MediaFOTO / PIXTA)

続いてgreen(緑)のフレーズを見ていきましょう。よく見聞きする表現を選んでみました。

[ give someone / get ] the green light ゴーサインを〔(人)に出す・もらう〕
green with envy ものすごくうらやましい
The grass is always greener on the other side.  隣の芝生はうちよりも青い

 

give someone the green light (ゴーサインを〔人〕に出す)やget the green light(ゴーサインをもらう)のthe green light(青信号)は、文字通り「青信号」が語源です。日本語では「青」と表現されますが、これは「青リンゴ」や「青汁」などと同様に「緑」を指しています。

英語ではthe green lightですから、the blue lightと言わないように注意しましょう。信号と言えば、道路にある交通信号機を思い浮かべますよね。でも、この表現の語源となったのは鉄道信号機のようです。

green with envyの語源は古代ギリシアにさかのぼります。古代ギリシアでは、人が嫉妬心を抱くと、体内の胆汁が過剰に分泌され、顔色が悪く(pale)なると信じられていたようです。このpaleを表す言葉がkhlōrós(χλωρός)という単語だったようで、この単語にpale(顔色が悪い)とgreen(緑)の両方の意味があったらしいのです。このことから、「嫉妬心を抱くと、顔色が緑になる」というつながりができたという説があります。

英語ではシェイクスピアのオセロに登場するイアーゴのセリフが有名です。オセロ将軍の嫉妬心について以下のように述べています。Beware, my lord, of jealousy; it is the green-eyed monster which doth mock the meat it feeds on.(ああ、将軍よ、嫉妬にはお気を付けなさいませ。それは緑色の目をした怪物で、餌食にする人の心をもてあそぶのです)。この他に、greenという単語には、日本語の「青二才」同様に「経験の足りない」という意味や、「緑」を守るという意味から「環境に優しい」「エコ」という意味もありますので覚えておきましょう。

次ページ「他人のものはよく見える」
関連記事
トピックボードAD
キャリア・教育の人気記事