have the bluesは「塞ぎこんでいる」「憂鬱である」という意味で、be blue(憂鬱である)と同じように使うことができます。blue自体に「憂鬱な」「陰気な」という意味があるのは、皆さんもご存じですよね。日本語でも「今日、めっちゃブルー」なんて言いますもんね。
そのほかに、blueには「わいせつな」「エロティックな」という意味もあるんですよ。日本語の「ピンク」みたいなイメージです。ご存じでしたか。日本語の感覚からだと、「青」がエロティックというのは、ちょっと新鮮ですよね。
once in a blue moonは直訳すると「青い月に一度」という意味ですが、このa blue moon(青い月)とはいったいなんなのでしょう。満月は通常月に1回、つまり年12回なのですが、まれに1年の間に13回満月が見られるときがあるんです。このエクストラの1回分の満月のことをa blue moonと呼びます。めったにない「青い月」に一度ということで、「ごくまれにしかない」という意味を表しているんですね。a blue moonの詳しい説明は以前筆者が書いた記事をご覧ください。
blue bloodの語源は、貴族など位の高い人々は日焼けしていないため、白い肌に血管が青く透けて見えたことだそうです。青い血が流れているように見えたのでしょうね。have blue blood in one’s veins、be born with blue blood (in one’s veins) などのように使いますが、blue bloodを名詞にしてHe is a blue blood (彼は、家柄のよい人である)のように言うこともできます。ちなみに、血管が青く見えるのって、目の錯覚なんですよね。
いくつか例文を載せておきますので、見てください。
(超突然に、元カノから町に戻ってきたって電話があってさ)
(ハジメのやつ、リカちゃんに振られてからずっと塞ぎこんでるんだよ)
(弟は釧路に住んでいるので、めったに会わないですね)
(信じられないかもしれないけど、レイコっていいとこの生まれなんだぜ)
「黄色い腹」ってどんな意味?
次はyellow(黄色)を見てみましょう。yellowを含む表現はあまり多くありません。
yellow journalismは事実報道をすることよりも扇情的な記事で部数や視聴者を獲得しようとするようなジャーナリズムのこと。1890年代のニューヨークにあったワールド紙とジャーナル紙という大衆紙がこの語源なのだそう。この2紙はセンセーショナルな報道で有名だったのですが、黄色い服の少年が登場する「イエローキッド」という人気漫画を奪い合って同時に連載していたことから、大衆におもねる三流報道のことをyellow journalismと呼ぶようになったそうです。現在では、新聞に限らず、すべてのメディアによる扇情的な報道を指します。
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