今回紹介するのは、2022年卒学生による企業セミナー・説明会の好感度ランキングだ。HR総研が「楽天みん就」と共同で実施した「2022年卒学生の就職活動動向調査(2021年3月、6月)」を基に、学生が好感・好印象を抱いた説明会とその理由を取り上げてみる。
コロナ禍での採用は2年目を迎え、オンライン形式の企業説明会が定着しつつある。学生のコメントを読むと、会場に出向くリアルな説明会よりもオンライン説明会のメリットを評価する声が多い。
学生を引きつけるポイント
学生が好感を抱くポイントは似通っている。キーワードは「わかりやすい」「親切」「人柄」「やさしい」「理念」などが多く、人事や社員との会話によって好感度は上がる。そんなコメントが並ぶ中で異色なのは、1位の楽天グループ(2021年4月、楽天から社名変更)と2位のニトリである。
両社は就職人気ランキングの上位企業でもあるが、常連になったのはここ数年のことだ。業態は異なるが、採用では共通することがある。それはトップが登場して学生を引きつけている点だ。
まず楽天グループ。創業は1997年と若い。社長は三木谷浩史氏だ。プロ野球の東北楽天ゴールデンイーグルスの球団オーナーでもある。創業時のビジョンやその後の事業展開を聞いて、学生は感激している。
「社長や創立メンバーの話をライブで聞けた」(文系・中堅私立大)
「内容が濃いにもかかわらず、飽きない内容であり、終始目が離せず聞いていた」(文系・上位私立大)
三木谷氏はツイッターでの発言が話題になることがある。自身の理念を日頃から開陳して賛同者を増やしていくことは楽天グループの経営にプラスに働いているはずだし、高い知名度は新卒採用でも有利だ。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら